ロイ・フォッカー

ロイ・フォッカー：空を愛したエースパイロット

ロイ・フォッカーは、1982年放送のテレビアニメ『超時空要塞マクロス』、そしてOVA『マクロス ゼロ』に登場する、シリーズを代表する人気キャラクターの一人です。声優は神谷明が担当しました。

『超時空要塞マクロス』におけるロイ・フォッカー

『超時空要塞マクロス』では、主人公である一条輝にとって「先輩」と慕われる存在であり、彼が所属するスカル大隊の隊長を務める、熟練のエースパイロットとして描かれています。酒と女性を愛する豪快な性格の一方で、繊細な一面も持ち合わせており、そのギャップが彼の魅力を引き立てています。愛機は白地に黒と黄色のラインが特徴的なVF-1Sバルキリー、通称「ロイ・フォッカー・スペシャル」です。

2009年、南アタリア島でのマクロス進宙式典に輝を招待したことがきっかけで、彼はゼントラーディとの戦いに巻き込まれます。フォッカーは地球への帰還を目指すマクロスを守るために奮戦しますが、太平洋上での戦闘で致命傷を負い、クローディア・ラサールの新作料理「パインサラダ」を待つ中、その生涯を閉じます。彼の死後、愛機と「スカルリーダー」の名は輝に受け継がれ、彼の意志は生き続けることになります。

『マクロス ゼロ』におけるロイ・フォッカー

『マクロス ゼロ』では、統合戦争末期の2008年、スカル小隊の隊長としてVF-0 フェニックスの実用試験部隊に参加し、マヤン島沖でのAFOS争奪戦に身を投じます。ここでは、工藤シンをはじめとする若い部下を率い、かつての教官であるD.D.イワノフとの師弟対決に挑むことになります。

大学時代は先史文明や考古学に関心を持つ真面目な学生でしたが、アリエス・ターナーとの別れを機に、現在の豪快な性格へと変化しました。統合軍に入隊した背景には、爆撃で亡くなった旧友への弔いの意味も込められています。マヤン島ではアリエスと再会するも、彼女の最期を看取ることになり、深い悲しみを味わいます。

キャラクターの魅力と影響

ロイ・フォッカーは、その卓越した操縦技術はもちろんのこと、面倒見の良い兄貴肌な性格で多くの人々に慕われました。また、クローディアとの大人の恋愛も、作品に深みを与えています。

シリーズを通して、彼の死は主人公の成長に大きな影響を与え、後の作品にも様々な形でその存在が反映されています。例えば、『マクロスF』のオズマ・リーは、フォッカーを彷彿とさせるキャラクターとして登場し、彼の死をモチーフにしたエピソードも存在します。

人気投票と関連商品

放映当時から人気が高く、各種人気投票では常に上位にランクインしています。特に、「ロイ・フォッカー・スペシャル」は、メカ部門でも高い人気を誇ります。また、航空自衛隊とのコラボレーションや、SEIKOとのコラボレーションウォッチなど、関連商品も多数展開されています。

『ロボテック』版のロイ・フォッカー

海外版『マクロス』である『ロボテック』では、ダン・ウォーレンが声を担当し、アメリカ海軍の戦闘機乗りというイメージが強調されています。海外でも人気が高く、彼を主人公としたコミックも制作されています。

ロイ・フォッカーは、『マクロス』シリーズにおいて、単なる脇役ではなく、物語を彩る重要なキャラクターです。彼の生き様は、多くのファンに感動と勇気を与え続けています。

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