ロザ・モタ

ロザ・モタ：ポルトガルのマラソン女王

ロザ・モタ（Rosa Maria Correia dos Santos Mota）は、1958年6月29日生まれのポルトガル出身の元女子マラソン選手です。日本では「ロサ・モタ」として知られていましたが、近年の一般的な表記は「ロザ・モタ」となっています。彼女はマラソン界に多大な影響を与え、その功績は今も語り継がれています。

経歴と成果

ロザ・モタの名が広く知られるようになったのは、1984年のロサンゼルスオリンピックです。オリンピックが女子マラソンを正式種目としたばかりのこの大会で、彼女は当初メダル候補の名前には挙がっていませんでした。しかし、本番ではイングリッド・クリスチャンセン（ノルウェー）との間で3位争いを繰り広げ、金メダルのジョーン・ベノイト（アメリカ）と銀メダルのグレテ・ワイツ（ノルウェー）に続いて、見事銅メダルを獲得しました。彼女の自己記録は2時間26分57秒まで更新され、この瞬間に彼女は世界のトップランナーとしての地位を確立しました。

この後、1985年にシカゴ[[マラソン]]で自己ベストの2時間23分29秒を記録し3位入賞を果たしますが、彼女の栄光は続きました。1987年の世界陸上ローマ大会では、他の選手に7分もの大差をつけて優勝、さらに1988年のソウルオリンピックでは、銀メダリストのリサ・マーチン（オーストラリア）や銅メダリストのカトリン・ドーレ（ドイツ、当時東ドイツ）を抑えて金メダルを獲得し、史上初めて世界選手権とオリンピックの両方で金メダルを達成する快挙を成し遂げました。

日本での活躍

ロザ・モタは日本のマラソン大会にも出場しており、1986年の東京国際女子マラソンで優勝し、続いて1990年の大阪国際女子マラソンでも勝利を収めています。彼女が国際的な舞台において女子マラソン選手として活躍したことは、日本におけるマラソンの発展にも寄与したとされています。実際、彼女の登場は日本での女子マラソンの盛り上がりにも影響を与え、多くのファンを魅了しました。

病気との闘いと現役引退

1991年、ロザは世界陸上東京大会女子マラソンに出場するも体調不良により途中棄権。その翌年のバルセロナオリンピック出場も体調が整わず断念することに。以降は復活を果たすことができず、現役から引退することとなりました。

私生活と政治活動

彼女のコーチだったペドローザとは、事実上の夫婦関係にありましたが、正式な結婚には至りませんでした。ポルトガルの陸上競技連盟との摩擦もあった彼女ですが、レース中に見せる笑顔がファンに支持され続け、日本の有森裕子選手からも尊敬される存在でした。

1995年には社会党から選挙に出馬し成功を収め、ポルトガル共和国議会の議員を2期務めました。また、2009年には国際オリンピック委員会総会に参加し、東京五輪招致に向けた呼びかけも行いました。

まとめ

ロザ・モタは女子マラソン界において、実力だけでなく魅力的な人柄でも多くの人々に記憶され続ける存在です。彼女の成し遂げた成果や影響力は、今後も多くのアスリートたちにインスピレーションを与え続けることでしょう。

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