ロシア帝国国家評議会

国家評議会（ロシア）

国家評議会は、ロシア皇帝の最高諮問機関として、帝政ロシアの政治において重要な役割を果たしました。

18世紀：評議会の前史

初期のツァーリの評議会は小規模で、主に外交を担当していました。ピョートル1世は元老院（1711年）を、エカチェリーナ1世は最高枢密院（1725年）を設置しましたが、これらの機関は統治者が変わるたびに役割が変化しました。ピョートル3世は1762年に帝国評議会を創設しましたが、エカチェリーナ2世によって廃止されました。

1810年～1917年：国家評議会の成立と変遷

国家評議会は、1810年にアレクサンドル1世のもとでミハイル・スペランスキーによって創設されました。スペランスキーは当初、上下院からなる議会の上院として構想しましたが、実際には皇帝が信頼する人々から構成される助言機関としての役割を担いました。

1906年から1917年までは、国家評議会の地位は国家基本法（憲法）によって規定され、議長は皇帝が任命しました。議員の半数は文官と武官の中から皇帝が選び、残り半分は様々な社会集団の成員が選挙によって選ばれました。選挙選出者の議席は、グベールニヤ（地方行政区画）ごとに置かれたゼムストヴォに1議席ずつ、貴族集会に18議席、ロシア正教会に6議席、改革諸団体や職業組合に12議席、ロシア科学アカデミーに6議席、フィンランド議会に2議席が割り振られました。

国家評議会は下院である帝国議会（ドゥーマ）に対して上院の地位に置かれました。世襲貴族のみで構成されていた当時のイギリス貴族院やプロイセン貴族院と比較すると、国家評議会はその構成員の半数が多様な社会集団から民主的な選挙で選ばれていたという意味で、より民主的な性格を有していました。

関連項目

* 帝国議会

もう一度検索