ロジャー・マクダウェル

ロジャー・マクダウェル：シンカーを武器に活躍した名リリーバー

ロジャー・アラン・マクダウェル（Roger Alan McDowell, 1960年12月21日 - ）は、アメリカ合衆国オハイオ州シンシナティ出身の元プロ野球選手（投手）。右投右打。

メジャーデビューとシンカーの習得

1982年のMLBドラフト3巡目でニューヨーク・メッツから指名されプロ入り。当初は先発投手だったが、1984年に肘を痛めたことをきっかけにリリーフへ転向。この転向が彼のキャリアを大きく変えることとなる。リリーフへの転向後、決め球となるシンカーをマスターし、メジャーでの活躍を掴んだ。

1985年4月11日にメジャーデビューを果たすと、当初は中継ぎとして起用され、シーズン中にはクローザーに昇格。ルーキーイヤーから62試合に登板し、6勝5敗17セーブ、防御率2.83という素晴らしい成績を収めた。新人王こそ逃したものの、十分に新人王に値する成績であった。

ワールドシリーズ制覇とその後

1986年には75試合に登板し、14勝9敗22セーブ、防御率3.02を記録。メッツのワールドシリーズ制覇に大きく貢献した。ボストン・レッドソックスとのワールドシリーズ最終第7戦では勝利投手にも輝いている。

1987年はヘルニアに苦しみながらも自己最多の25セーブを記録したが、チームは地区優勝を逃した。1988年はランディ・マイヤーズとのツー・プラトンでリリーフ陣を支え、チームは地区優勝を果たす。しかし、ドジャースとのナショナルリーグチャンピオンシップシリーズでは、第4戦で延長12回に決勝本塁打を浴び、チームはワールドシリーズ進出を逃した。

1989年途中にフィラデルフィア・フィリーズへ移籍。移籍後は44試合に登板し、3勝3敗19セーブ、防御率1.11と活躍した。その後、ドジャース、レンジャーズ、オリオールズとチームを渡り歩き、1998年に現役を引退。

引退後

引退後はドジャースのマイナー担当コーチを経て、2006年からアトランタ・ブレーブスのコーチを務めた。2017年からはオリオールズの投手コーチに就任し、2018年まで務めた。

人物像

マクダウェルは、そのいたずら好きな性格でも知られている。全米放送の試合中にベンチでパンツをかぶったり、ダグアウトで爆竹に火をつけたりと、ユーモラスなエピソードを数多く残している。また、シンシナティ・レッズの女性オーナーが選手のイヤリングを禁止した際には、マリアッチ・バンドに多数のイヤリングをつけた姿で混じって抗議したという。

まとめ

ロジャー・マクダウェルは、シンカーを武器にメジャーリーグで活躍したリリーフ投手。ワールドシリーズ制覇に貢献し、引退後はコーチとして後進の指導にあたっている。また、そのユーモラスな性格で、多くのファンに愛された選手であった。

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