ロッド・カルー

ロドニー・クレイン・カルー

ロドニー・クレイン・カルー（Rodney Cline Carew）は、1945年10月1日にパナマ運河地帯で誕生した元プロ[[野球選手]]です。彼は主に二塁手および一塁手として名を馳せ、右投左打のスタイルでプレーしました。カルーのキャリアは特に打撃面での才能に恵まれており、7回の首位打者に輝き、15年連続で打率3割を記録するなど「安打製造機」と称される存在でした。彼のメジャーリーグ通算3053安打は、2017年にイチローによって更新されるまで、アメリカ出身以外の選手としては最多の記録でした。

経歴

プロ入り前

カルーの誕生物語は特異なもので、彼がまだ生まれる前、列車で母が突然出産の兆候を見せ、偶然乗り合わせた医師の手によって無事に生まれたとされています。この医師の名前に因んで「ロドニー」という名が与えられました。17歳のとき、カルーはニューヨークに移住し、ニューヨーク・ヤンキースの煌びやかな黄金時代から野球に対する情熱が芽生えました。

プロ入りとツインズ時代（1967年 - 1978年）

1964年、カルーはミネソタ・ツインズと契約しました。1967年4月11日にはメジャーデビューを果たし、初年度から137試合に出場し打率.292、8本塁打、51打点という成績で新人王に輝きました。1969年にはビリー・マーチンが新監督となり、打撃力が飛躍的に向上。打率.332で初の首位打者となり、続く1972年から1975年までの4年間でも首位打者を獲得し続けました。特に1977年には、前半戦で.394という驚異的な打率を記録し、4割打者誕生の期待がかかる中、最終的には.388に収まりましたが、自己最高の14本塁打および100打点を達成し、アメリカンリーグのMVPにも選ばれました。1975年からは一塁手にコンバートされることになります。

エンゼルス時代（1979年 - 1985年）

1979年、カルーはカリフォルニア・エンゼルスに4対1のトレードで移籍しました。1985年8月4日、ツインズ戦で史上16人目となる通算3000本安打を達成し、そのシーズン中に合計3053安打まで記録を伸ばしました。しかし、同年限りでエンゼルスと自由契約となり、1986年にはオファーがなかったため現役引退を発表しました。

引退後

カルーが引退を表明した後、彼が最後にプレーしたエンゼルスは1986年8月12日に背番号「29」を永久欠番に指定しました。さらに、1987年にはツインズでも同様の措置が取られました。1991年には資格取得1年目でアメリカ[[野球殿堂]]入りを果たし、殿堂プレート上ではツインズの帽子を被った姿が見られます。

引退後はエンゼルスやブルワーズで打撃コーチを務め、ティム・サーモンやギャレット・アンダーソンといった選手たちを育てました。また、90年代にはさまざまなマイナーチームやMLB主催の少年野球教室でも指導を行い、若手選手たちの成長に寄与しました。

私生活では、1995年に娘のミッシェルが白血病と診断され、骨髄移植のドナーが見つからず、18歳で亡くなるという悲劇がありました。

2002年にはツインズとエンゼルスの対戦時に始球式を務め、2004年には故郷のスタジアムが「エスタディオ・ナシオナル・ロドニー・カルー」と改称されるなど、彼の功績は現在に至るまで幅広く称えられています。

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