ロッド・マーティン

ロッド・マーティン：レイダースの伝説的ラインバッカー

ロッド・マーティン（Rod Martin, 1954年4月7日生まれ）は、ウェストバージニア州ウェルチ出身のアメリカンフットボール選手です。1977年から1988年までNFLのオークランド/ロサンゼルス・レイダースでラインバッカーとして活躍しました。

大学時代

ハミルトン高校を経て、ロサンゼルス・シティ・カレッジから南カリフォルニア大学（USC）に転校。1976年にはオールパシフィック・テン・カンファレンスに選出されるなど、その才能を発揮しました。

NFLキャリア

1977年のNFLドラフトでオークランド・レイダースから12巡目で指名を受け入団。しかし、当初はサイズの問題からサンフランシスコ・フォーティナイナーズにトレードされ、その後解雇されるという苦難を経験しました。カンザスシティ・チーフス、タンパベイ・バッカニアーズ、シカゴ・ベアーズ、マイアミ・ドルフィンズとの契約を目指すも、いずれも実現には至りませんでした。

しかし、シーズン終盤にレイダースに怪我人が続出したことが転機となり、契約に至ります。1年目は1試合のみの出場でしたが、1978年にはインサイドラインバッカーとして9試合に先発出場を果たしました。1980年にはアウトサイドラインバッカーとして起用され、チーム最多のタックル数を記録しました。

12年間のキャリアの中で、スーパーボウル優勝を2度経験しています。特に第15回スーパーボウルでは、フィラデルフィア・イーグルスのQBロン・ジャウォースキーからスーパーボウル記録となる1試合3インターセプトを奪い、チームの勝利に大きく貢献しました。この記録は、1試合でのインターセプト新記録であると同時に、チャック・ハウリーの持つスーパーボウルの通算タイ記録にもなりました。

1983年には4インターセプト、6サックを記録し、NFLトップの2インターセプトリターンTDを達成。AFCチャンピオンシップゲームでは1サックを記録しました。第18回スーパーボウルでは、ワシントン・レッドスキンズの攻撃を自陣7ヤードで阻止し、第3Q終わりには第4ダウン残り1ヤードの場面でジョン・リギンズをノーゲインに抑えるなど、重要な局面でチームを救いました。

1984年11月18日のカンザスシティ・チーフス戦では、77ヤードのファンブルリカバーTDを記録。この年、自己ベストとなる11サックを記録し、オールプロファーストチームに選出されました。

1988年シーズン終了後、現役引退を決断しました。

引退後の活動

12年間のNFLキャリアで、通算14インターセプト、224ヤードリターン、4タッチダウン、10回のファンブルリカバー、122ヤードリターン、2タッチダウン、そして33.5回のQBサックを記録しました。1983年と1984年にはプロボウルにも選出されています。

引退後は、南カリフォルニア大学の情報科学研究所でプログラマー、テクニカルマネージャーとして活躍しています。

人物像

チームメイトのテッド・ヘンドリクスによれば、マンカバーに優れていたと評されています。また、第15回スーパーボウルの試合開始前には、レスター・ヘイズと共にボールを確保しやすいようにスティッカムを塗っていたというエピソードも残っています。

ロッド・マーティンは、その卓越した才能と努力で、レイダースの黄金時代を支えた偉大なラインバッカーとして、今もなお多くのファンに記憶されています。

もう一度検索