ロニー・トゥリアフ

ロニー・トゥリアフ：陽気なマルチリンガル・バスケットボール選手

ロニー・トゥリアフ（Ronny Turiaf、1983年1月13日 - ）は、カリブ海に浮かぶフランスの海外県、マルティニーク島のル・ロベール出身の元プロバスケットボール選手です。NBAのロサンゼルス・レイカーズなどでセンターとして活躍しました。

若き才能の開花

1999年にはU-18のフランス代表に選出され、翌年にはトニー・パーカー、ボリス・ディアウ、ミカエル・ピートラスといった、後にNBAで活躍する選手たちと共にヨーロッパタイトルを獲得しました。2001年に渡米し、スポケーンのゴンザガ大学に進学。4年間チームを牽引し、最終学年にはウェスト・コースト・カンファレンスの最優秀選手に選ばれるなど、目覚ましい活躍を見せました。

NBAへの挑戦と試練、そして復活

大学卒業後、2005年のNBAドラフトにエントリーし、2巡目37位でロサンゼルス・レイカーズから指名を受けました。しかし、入団時の身体検査で上行大動脈の肥大化が発覚。詳しい検査の結果、手術が必要と診断され、オフシーズンに6時間にも及ぶ開胸手術を受けることとなりました。レイカーズはトゥリアフとの契約を保持し、手術費用を全額負担。回復には時間を要すると見られていましたが、CBAのヤカマ・サンキングスでリハビリとして9試合に出場。術後6ヶ月には順調に回復し、2006年1月にレイカーズと再契約を果たし、2月1日には23得点を挙げる活躍を見せました。2007-08シーズンには21試合に先発出場し、シーズン途中で移籍したパウ・ガソルの穴を埋めるなどチームに貢献。この年にはNBAファイナルも経験しました。

チームを渡り歩き、掴んだ栄光

2008年オフシーズンにはゴールデンステート・ウォリアーズと4年1700万ドルで契約。その後、2010年オフシーズンにニューヨーク・ニックスへ放出され、ニックスでは21試合に先発出場するなど、貴重なインサイドのロールプレイヤーとして2004年以来のプレイオフ進出に貢献しました。2012年にはマイアミ・ヒートに加入し、念願のNBA優勝を経験。シーズン終了後にはロサンゼルス・クリッパーズへ移籍しました。2013年7月18日、ミネソタ・ティンバーウルブズに移籍。2014年12月にフィラデルフィア・76ersに放出され解雇されて以降、契約元が見つからず、2016年10月23日に引退を表明しました。

陽気な性格と知性

トゥリアフは非常に陽気な性格で、チームのムードメーカーとしても知られていました。ベンチからも常に立ち上がり、チームメートを鼓舞する姿から、「チーム一のチアリーダー」とも呼ばれていました。また、遠征中のホテルでチームメートの部屋にインターネット接続代を課金するなどのイタズラ好きな一面も持っていました。母国語であるクレオール言語とフランス語に加え、英語、スペイン語、イタリア語の5ヶ国語を操るなど、知的な一面も持ち合わせています。大学時代には、スポーツ科学と言語学を専攻していました。趣味は読書とテレビゲーム、好物はフライドチキン、好きな映画はスカーフェイスとマルコムXとのことです。

コービー・ブライアントとの友情

レイカーズ時代にチームメイトだったスーパースター、コービー・ブライアントとは非常に仲が良く、プライベートでもよく共に過ごしていたと言われています。トゥリアフが移籍してからもその関係は続いており、トゥリアフがコービーのダンクをブロックした直後、闘争心の強いことで知られるコービーがトゥリアフと談笑していたというエピソードも残っています。

ロニー・トゥリアフは、その陽気な性格と多才さで、多くのファンに愛されたバスケットボール選手でした。

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