ロバロー (潜水艦)

USS Robalo (SS-273)の概要

USS Robalo（ロバロー）は、アメリカ海軍のガトー級潜水艦であり、その艦名はスズキ亜目に属する大型魚「スヌーク」のスペイン語名に由来しています。この潜水艦は、1942年10月24日にウィスコンシン州マニトワックで起工され、1943年5月9日に進水しました。その後、同年9月28日に艦長ステファン・H・アンブルスター中佐の指揮の下で正式に就役しました。

艦歴の初期

Robaloは真珠湾へ移動し、ここで太平洋戦線での任務を開始しました。1944年初頭には、最初の哨戒でルソン島に向かい、主にレガスピやサマール島、そしてスリガオ海峡を哨戒しました。特に2月13日には、ベルデ島水路で2隻の輸送船を発見し、魚雷攻撃を行いましたが、追加の攻撃は行わず、護衛の掃海艇との交戦を余儀なくされました。この帰投後、アンブルスター艦長の指揮に対する批判が高まることとなりました。

任務の継続

その後、アンブルスターは艦長の任を解かれ、新たにマニング・キンメル少佐が艦長に就任しました。1944年4月に行われた2回目の哨戒では、南シナ海に向かい、潜航中に対潜爆弾の攻撃を受けて深度105mまで沈下する危機を迎えました。この際、機器の誤操作や浸水問題が発生したものの、Robaloは何とか哨戒を続けました。5月にはいくつかの魚雷攻撃を試みましたが、残念ながら命中しないケースが続きました。

3回目の哨戒と喪失

6月22日にRobaloは3回目の哨戒を南シナ海へ向けて出発しました。ここで「扶桑」を発見するも、攻撃機会を逸し、その後の行動は不明のままとなりました。最終的には、7月26日（または7月2日）、パラワン島の西沖で沈没したと見られています。この沈没の原因は、機雷に接触したことが推測されています。

その後の調査によると、Robaloの生存者はわずか4名であり、そのうちの1名が艦長キンメルの弟でした。彼らは最終的に捕獲され、戦争終結までの数ヶ月間、日本軍の捕虜となりました。

Robaloの影響と評価

Robaloの喪失は、アメリカ海軍にとって痛手でありましたが、この艦艇は戦争中に2個の従軍星章を受章しています。彼女の艦歴は、海軍の戦略や潜水艦戦の重要性を再認識させるものであり、太平洋戦争における潜水艦部隊の役割を示す一例となっています。

この艦の物語は、そうした戦争の悲劇だけでなく、潜水艦の任務が持つ危険かつ重要な側面についても教えてくれるものです。

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