ロバート・ガルシア (龍虎の拳)

ロバート・ガルシア：最強の虎の軌跡

ロバート・ガルシアは、SNKの格闘ゲーム『龍虎の拳』シリーズにおける人気キャラクターの一人です。主人公リョウ・サカザキの親友にしてライバルという立ち位置で、シリーズを通して重要な役割を担ってきました。『龍虎の拳』と『龍虎の拳2』では準主役として、そして『龍虎の拳外伝』では主人公として活躍しています。

生い立ちと極限流との出会い

イタリアの名家ガルシア家の御曹司として生まれたロバートは、裕福な環境で育ちました。しかし、父親であるアルバート・ガルシアによる厳格な帝王学教育に反発し、武道の世界へと足を踏み入れます。少年時代、家出同然で極限流空手に入門したという説もありますが、他の資料によると、武道を通して精神を高揚させることを目的とした父親の教育の一環だったとも伝えられています。

幼い頃から格闘技に親しんできたリョウ・サカザキへの憧れが、極限流を選んだ理由の一つであると示唆されています。『外伝』ではその憧憬が明確に描かれ、厳しい修行を通してロバートは心身ともに成長を遂げます。極限流の道場ではサカザキ家の面々と友情を育み、やがて単身武者修行の旅に出ます。

リョウ、ユリ、そしてフレアとの絆

ロバートはリョウの妹、ユリ・サカザキに好意を抱いています。『龍虎の拳』では、誘拐されたユリを救うため、リョウと共に奔走する姿が印象的です。『外伝』では逆にユリに助けられる場面もあり、物語の終盤ではユリと共にイタリアへ帰国します。しかし、シリーズを通して二人の関係は進展せず、十数年後も未婚のままです。開発者によると、ユリは大人しく結婚するタイプではないとのことです。

また、ロバートは幼馴染であるフレア・ローレンスと深い友情で結ばれています。彼の首に掛けているペンダントは、フレアとの再会を誓った象徴です。このペンダントは、二人の大切な思い出を物語っています。

ガルシア財閥と周囲の人物

ガルシア財閥のエージェントであるカーマン・コールは、幼い頃のロバートの保護者でした。彼は子供時代のロバートを「はねっ返りの坊や」と評しています。

その他、ロバートには様々な人物との関係性が描かれています。師匠であるタクマ・サカザキ、友人であるキング、そしてライバルであり親友であるリョウ・サカザキとの絆は、シリーズを通して重要なテーマとなっています。また、『KOF』シリーズでは、椎拳崇との関西弁でのやり取りも注目を集めました。

外見と性格

ロバートのトレードマークは黒髪の長髪ですが、作品によってヘアスタイルは微妙に変化しています。初期の作品では割れた顎が特徴的でしたが、これも作品によって異なります。一人称は「わい」が基本ですが、「俺」や「僕」を使うこともあります。関西弁で話すことが多いですが、これはイタリア訛りの英語を表現したものと言われています。

『KOF』シリーズにおける活躍とモデル

『KOF』シリーズではリョウと共に主要メンバーとして活躍していましたが、『KOF XI』では初めて欠場しました。これはガルシア財閥のプロジェクトへの参加が理由とされています。その後、『KOF XII』で再登場を果たしています。『ネオジオバトルコロシアム』では、年老いた姿で登場し、デザインも一新されました。

モデルはスティーヴン・セガールとアンディ・ガルシアが挙げられていますが、『KOF XIV』ではオーランド・ブルームをモデルにしており、口髭を生やした姿で登場しました。乙女ゲーム『THE KING OF FIGHTERS for GIRLS』では口髭がない姿で描かれています。

技と声優

ロバートは多彩な格闘技を操ります。龍撃拳、飛燕疾風脚といった必殺技を始め、多くの技が彼の個性的なファイトスタイルを際立たせています。

声優は、初代『龍虎の拳』ではJAMES W. HOVEと矢野栄路が担当。その後は、Kay稲毛、小市慢太郎、そして『KOF XIV』以降は四宮豪が担当しています。

まとめ

ロバート・ガルシアは、複雑な生い立ちと、友情、ライバル関係、そして愛情といった様々な人間関係を背負って戦うキャラクターです。彼の魅力は、華麗な格闘スタイルだけでなく、人間味あふれるキャラクター性にもあります。シリーズを通して、彼がどのように成長し、変化していくのかを見ることは、大きな楽しみと言えるでしょう。

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