ロバート・フラー (プロレスラー)

ロバート・フラー：レスリング界のレジェンド、その波瀾万丈のキャリア

ロバート・フラー（本名：ロバート・ウェルチ、1951年5月14日生まれ）は、アメリカ合衆国テネシー州出身の元プロレスラーです。レスリング一家に生まれ、祖父のロイ・ウェルチ、父のバディ・フラー、兄のロン・フラーと、三代にわたるレスラー一家として知られています。

華々しいデビューとベビーフェイス時代

地元テネシーのNWAミッドアメリカ地区でプロレスラーとしてのキャリアをスタートさせたフラーは、当初はベビーフェイスとして活躍しました。特に、テネシーの英雄として名高いジャッキー・ファーゴとのタッグチームは人気を博し、1971年にはNWA世界タッグ王座を獲得する快挙を成し遂げました。その後も、NWA南部ヘビー級王座を獲得するなど、数々のタイトルを獲得し、その実力を証明しました。ジム・バーネット主宰のジョージア・チャンピオンシップ・レスリングでも、ボブ・アームストロングとのタッグチームでNWAジョージア・タッグ王座を何度も獲得、その圧倒的な強さを示しました。

兄弟タッグチームとSECWでの活躍

兄のロン・フラーが主宰するアラバマのサウスイースタン・チャンピオンシップ・レスリング（SECW）では、ロンとの兄弟タッグチームを結成。1979年にはNWAサウスイースタン・タッグ王座を獲得しました。1980年代を通じてSECWを主戦場とし、ジミー・ゴールデンらとのタッグチームでNWAサウスイースタン・タッグ王座を巡る激しい争いを繰り広げました。数々の強豪チームとの対戦を制し、その名声を高めていきました。

ヒール転向とスタッド・ステイブル

1985年、SECWがコンチネンタル・チャンピオンシップ・レスリング（CCW）と改称したのを機に、フラーはヒールに転向。兄のロンやゴールデンらと「スタッド・ステイブル」というユニットを結成し、若手時代のカクタス・ジャックもメンバーに加わりました。1986年にはゴールデンとのコンビでNWAサウスイースタン・タッグ王座を最後に獲得。そのヒールとしての活躍は、多くのファンの記憶に刻まれています。

多方面での活躍とマネージャーとしての成功

CCW売却後は、メンフィスのCWAやダラスのWCCW、そしてUSWAなどで活躍を続けました。1989年にはゴールデンと組んでWCWA世界タッグ王座を獲得。1992年にはジム・コルネット主宰のスモーキー・マウンテン・レスリングにも参戦しました。1993年には、WCWで「カーネル・ロバート・パーカー」というリングネームでヒールマネージャーとして登場。シッド・ビシャス、スティング、そして「スタニング」スティーブ・オースチンなど、多くのレスラーをマネージメントし、WCWでの抗争に大きく関わりました。また、バンクハウス・バックことジミー・ゴールデンとのコンビで、ハーレム・ヒートとの抗争を指揮するなど、その手腕を発揮しました。

WWFでの活躍と引退後

1998年にはWWFに登場し、「テネシー・リー」としてジェフ・ジャレットのマネージャーを務めました。しかし、ジャレットとの仲違いによりマネージャーを解任され、WWFを退団しました。引退後も、アラバマのインディー団体にマネージャーやレスラーとしてゲスト出演し、2005年にはNWAアラバマ・タッグ王座を獲得するなど、現役時代と変わらぬ活躍を見せています。2006年にはTNAにも登場し、その存在感を示しました。

獲得タイトルの数々

フラーは、その長いキャリアの中で、NWAジョージア・タッグ王座、NWAサウスイースタン・ヘビー級王座、NWAサウスイースタン・タッグ王座、WCWA世界タッグ王座、USWA世界タッグ王座など、数々のタイトルを獲得しました。その輝かしい戦績は、彼のレスリング界における偉大な功績を物語っています。

まとめ

ロバート・フラーは、ベビーフェイスとして活躍した初期から、ヒールマネージャーとしての成功まで、プロレスラーとして多様な顔を見せてきました。レスリング一家に生まれ、その才能と努力で数々のタイトルを獲得し、多くのレスラーと関わりながら、レスリング界に大きな足跡を残しました。彼のキャリアは、プロレスラーとしての情熱と、その変幻自在なキャラクター性が融合した、まさに伝説と言えるでしょう。

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