ロビンス空軍基地

ロビンス空軍基地：アメリカ空軍の要衝

ロビンス空軍基地は、ジョージア州ワーナーロビンスに位置するアメリカ空軍の重要な基地です。予備役軍団の司令部が置かれているほか、航空機や装備品の修理・改修を行うワーナーロビンス航空兵站施設が所在し、アメリカ空軍の運用を支える上で欠かせない役割を担っています。

基地の概要と歴史

1940年代初頭、アメリカ陸軍省は航空機補給処の候補地としてジョージア州ウェルストン（現在のワーナーロビンス）を選定しました。1941年に建設が開始され、1942年10月14日にワーナーロビンス陸軍航空補給処として開設されました。基地名は、アメリカ陸軍航空軍における兵站の父と称されるオーガスティン・ワーナー・ロビンス将軍に由来します。

第二次世界大戦中は、アメリカ陸軍航空軍が使用するあらゆる機種の支援拠点として機能し、整備、修理、補給のほか、航空要員の養成も行いました。戦後、アメリカ空軍が独立すると、基地はロビンス空軍基地となり、航空資材軍団、空軍兵站軍団を経て、現在は空軍資材軍団の基地となっています。また、1997年2月17日には空軍予備役軍団の司令部が設置され、予備役部隊の中枢としての役割も担っています。

竜巻による被害

ロビンス空軍基地は、過去に複数回の竜巻被害を受けています。1953年4月30日には、藤田スケールでF4の竜巻が基地を通過し、甚大な被害をもたらしました。そのわずか10か月後の1954年3月13日にもF1の竜巻が基地を襲い、人的被害が発生しています。近年も竜巻の被害を受けており、自然災害に対する脆弱性が課題となっています。

航空博物館

ロビンス空軍基地に隣接する航空博物館は、1981年に開設されました。約21ヘクタールの広大な敷地に4つの展示棟があり、85機以上の航空機が収蔵されています。入館料は無料で、毎年50万人近くが訪れる人気の博物館であり、アメリカ国防総省が管理する博物館の中で4番目に入館者数が多い施設です。航空機の歴史や技術に触れることができる貴重な場所として、地域住民や観光客に親しまれています。

所在部隊

ロビンス空軍基地には、多数の部隊が所在しています。以下に主な部隊を列挙します。

第78基地航空団
ワーナーロビンス航空兵站施設
第402航空機整備群
第448サプライチェーン管理航空団
兵器総局
第461航空管制航空団
第688サイバー空間航空団
第94空輸航空団
第413飛行試験群
第116航空管制航空団（ジョージア空軍州兵）
第116軍事情報旅団（アメリカ陸軍情報保全コマンド）
第78航空支援コマンド（ジョージア陸軍州兵）

これらの部隊は、基地の運営、航空機の整備、兵站、サイバーセキュリティ、情報収集など、多岐にわたる任務を遂行しています。

ロビンス空軍基地は、アメリカ空軍にとって戦略的に重要な拠点であり、その歴史、役割、そして地域社会とのつながりは、アメリカの航空史を語る上で欠かせない要素となっています。

もう一度検索