ロベルト・ロセッティ

ロベルト・ロセッティについて

ロベルト・ロセッティ（Roberto Rosetti）は、1967年9月18日生まれのイタリアのサッカー審判員です。彼はペチェット・トリネーゼ出身で、サッカーの審判として国内外で数多くの試合を担当してきました。ロセッティはイタリア語、英語、フランス語を流暢に話すことができ、異なる国の選手や関係者と円滑にコミュニケーションをとる能力が評価されています。

ロセッティは、「対話型審判」として知られ、試合の序盤では笛を吹くたびに選手に対して積極的に声をかけ、判断基準を明確に示します。このアプローチは選手との信頼関係を構築するのに役立ちます。しかし、彼には評価が分かれる一面もあり、特にイタリア北部に位置する強豪クラブのインテルやACミランに対しては好意的であるとの見方がある一方で、中部クラブのASローマやフィオレンティーナのファンから批判を受けることがあります。

経歴の概要

ロセッティの審判キャリアは、セリエC、セリエBの試合を通じてスタートしました。彼は1998年4月19日にナポリ対サンプドリア戦でセリエAデビューを果たして以来、審判としての実力を高めていきました。ロセッティは2006年から2009年まで連続でセリエAの最優秀審判賞を受賞し、その受賞回数は7回のピエルルイジ・コリーナに次いで2位という素晴らしい成果です。

国際審判としてのデビューは2002年1月11日にチュニジア対カメルーンの試合で果たし、その後もFIFAコンフェデレーションズカップやFIFAワールドカップ、UEFAチャンピオンズリーグ、UEFA欧州選手権、FIFAクラブワールドカップといった多くの名誉ある大会で主審を務めました。特に2006年と2010年のFIFAワールドカップでは印象深い試合が多くあり、彼の審判技術が広く認知されるようになりました。

重要な試合

ロセッティは2006 FIFAワールドカップでは、グループリーグの試合を3試合、決勝トーナメント1試合担当しました。具体的には、パラグアイ対トリニダード・トバゴ、アルゼンチン対セルビア・モンテネグロ、メキシコ対イランの試合が含まれます。また、決勝トーナメントではフランス対スペインの試合も裁きました。

2008年のUEFA欧州選手権においても、彼はグループリーグのスイス対チェコ、ギリシャ対ロシア、準々決勝のクロアチア対トルコ、さらには決勝のドイツ対スペインといった重要な試合を担当しました。

2010年の南アフリカワールドカップでは、ガーナ対オーストラリアのグループリーグ1試合と、アルゼンチン対メキシコの決勝トーナメント1回戦を担当しました。しかし、この試合では誤審が発生し、カルロス・テベスのオフサイドゴールが認められたことで、FIFAのゼップ・ブラッター会長がメキシコに謝罪する事態になりました。この誤審により、ロセッティはその後現役を退き、セリエBで後進の指導に専念することを決意しました。

今後の展望

ロベルト・ロセッティはその審判としての実績や技術に加え、後進の育成にも力を入れる姿勢を持ち続けています。彼の経験と知識は次世代の審判たちにとって貴重な資源となることが期待されており、サッカー界における評価は今後も続くでしょう。

もう一度検索