ロボン

ロボン（Lobón）は、スペイン南西部に位置するエストレマドゥーラ州、バダホス県に属するムニシピオ（基礎自治体）です。この地域は豊かな自然と歴史的背景を持ち、ロボンもまた例外ではありません。県都バダホスと、かつてローマ帝国の重要な都市であったメリダの間に位置しており、交通の要衝とも言えます。

地理

ロボンは、地理的にはバダホス県の中央やや東寄りに位置しています。具体的には、バダホス県の中心都市であるバダホスと、歴史的な都市として知られるメリダのほぼ中間地点にあたります。これらの主要都市へは、スペインの主要高速道路の一つであるA-5号線を利用して容易にアクセスできます。行政区分としては、広域自治体であるティエラ・デ・メリダ＝ベガス・バッハ郡に属しています。この郡は、農業が盛んな肥沃な土地として知られています。

歴史

ロボンの歴史は古く、その起源は古代ローマ時代にまで遡ることができます。現在のメリダにあたる当時のローマ都市エメリタ・アウグスタに関連するローマの別荘（villa）が、この地の基礎を築いたと考えられています。その後、時代を経て、いわゆる旧体制の崩壊という歴史的な転換期を経て、ロボンはエストレマドゥーラ地方における一つの自治体として正式に創設されました。司法行政上の位置づけも変遷をたどりました。1834年以降、ロボンは長らくメリダ司法管轄区に組み入れられていました。しかし、1989年には、ロボンを含む周辺の合計8つの自治体がメリダ管轄区から分離独立し、新たにモンティホ司法管轄区が設立されました。現在に至るまで、ロボンはこのモンティホ司法管轄区に属しています。自治体創設初期の人口に関する記録として、1842年に実施された国勢調査では、ロボンには210世帯があり、総人口は580人であったことが示されています。この記録は、当時の町の規模を知る上で貴重な資料となっています。

人口

近年（参照可能な最新データである2011年1月1日時点）のロボンの人口は2,837人と記録されています。これは、1842年の記録と比較すると大幅に増加しており、時代の変化と共に町の規模が拡大してきたことを示唆します。

政治

ロボンの自治体行政は、民主的な選挙に基づいています。自治体の首長（アルカルデ）を務めているのは、フアン・アントーニオ・モラーレス・アルバレス氏です。彼はスペインの主要政党の一つであるエストレマドゥーラ国民党（Partido Popular de Extremadura）に所属しています。自治体の意思決定機関である自治体評議会は、直近（参照可能な2011年5月22日）の自治体選挙の結果に基づいて構成されています。この選挙では、エストレマドゥーラ国民党が6議席を獲得し、対するエストレマドゥーラ社会労働党（Partido Socialista Obrero Español de Extremadura）が5議席を獲得しました。この議席構成により、国民党が多数派を形成し、首長を選出しています。

司法行政

司法行政上の区分において、ロボンは現在、モンティホ司法管轄区に属しています。これは前述の歴史の項で触れた、1989年の再編によるものです。モンティホ司法管轄区は、周辺の複数の自治体を管轄しており、地域の司法サービスを提供しています。

まとめ

ロボンは、古代ローマにルーツを持つ歴史ある自治体であり、エストレマドゥーラ州バダホス県の地理的な要衝に位置しています。時代の変遷を経て自治体としての地位を確立し、現在も地域社会の中心として機能しています。政治的には国民党が主導権を握り、2011年時点の人口は約2800人です。歴史と現代が共存するスペインの一つの地域社会として、ロボンは独自の発展を続けています。

もう一度検索