ロレンズ・ラーキン

ロレンズ・ラーキン（Lorenz Larkin、1986年9月3日生まれ）は、アメリカ合衆国カリフォルニア州リバーサイド出身のプロ総合格闘家です。現在、ミレニアMMAに所属しています。彼の名前は「ロレンツ・ラーキン」と表記されることもあります。

幼少期にボクシングとカンフーという異なる格闘技を経験しており、これが彼のユニークなファイトスタイルの基盤となっています。構えを左右自在に変えるスイッチヒッターであり、持ち前のスピードを活かしたローキックをはじめとする多彩な蹴り技を最大の武器としています。

プロ総合格闘家としてのキャリアは2009年に始まりました。

Strikeforce時代

キャリア初期を経て、当時北米の主要団体の一つであったStrikeforceに参戦します。2012年1月には、元EliteXC王者である「キング・モー」ことモハメド・ラワルと対戦。この試合ではパウンドによるTKOで敗れる形となりましたが、後にモーから禁止薬物の陽性反応が検出されたため、ネバダ州アスレチック・コミッションの裁定により試合結果はノーコンテストへと変更されました。同年7月には、強豪ロビー・ローラーと対戦。この試合を3-0の判定で制し、トップファイターとしての片鱗を見せました。

UFC時代

Strikeforceの活動停止に伴い、多くの主力選手と共にUFCへ移籍します。2013年4月のUFCデビュー戦ではフランシス・カーモンと対戦しましたが、判定負けを喫し、新たな舞台でのスタートは黒星となりました。ミドル級で戦っていたこの時期は、2014年5月にランキング12位（当時）のコスタ・フィリッポウにKO負けするなど、なかなか勝ち星を積み重ねることができませんでした。

しかし、階級をウェルター級に転向してからは、彼のパフォーマンスが劇的に向上します。2015年1月、ジョン・ハワード戦ではパウンドによるTKO勝利を収め、この圧倒的な勝利が評価されてパフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞しました。続く同年6月には、サンチアゴ・ポンジニッビオ相手に再びパウンドでTKO勝利。激しい打撃戦となったこの試合は、ファイト・オブ・ザ・ナイトに選ばれています。さらに2016年8月には、当時ウェルター級ランキング7位だったニール・マグニーをTKOで破る金星を挙げ、自身のキャリアにおけるハイライトの一つとしました。

UFCでは通算5勝5敗の戦績を残し、2016年12月に契約を満了し、フリーエージェントとなりました。

Bellator時代

UFC離脱後、北米のもう一つの主要団体であるBellatorへと移籍します。Bellatorでの第一戦は、いきなり世界タイトル挑戦という大きな機会でした。2017年6月に行われたBellator NYCにて、当時の世界ウェルター級王者ドゥグラス・リマに挑みましたが、判定で敗れ、王座獲得はなりませんでした。その後もBellatorのウェルター級戦線で戦い続け、2018年1月にはフェルナンド・ゴンザレスに判定勝利を収め、Bellatorでの初白星を挙げています。

主なタイトル・表彰等

獲得タイトル
MEZ Sportsライトヘビー級王座（2010年）
表彰
UFC ファイト・オブ・ザ・ナイト（1回）
UFC パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト（1回）
その他
* ブラジリアン柔術 紫帯

ロレンズ・ラーキンは、Strikeforce、UFC、Bellatorという主要団体を渡り歩き、常に世界のトップレベルの選手たちと拳を交えてきました。ボクシングとカンフーにルーツを持つ独特の打撃スキルと、特にスピードを活かした蹴り技で、多くの印象的な試合を展開しています。そのキャリアは、階級変更を経てパフォーマンスを向上させた好例とも言えるでしょう。

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