ロング・ジャーニー・ホーム

ロング・ジャーニー・ホーム

「ロング・ジャーニー・ホーム」とは、2008年3月18日にワシントン大学メイン・キャンパスで開催された式典です。このイベントは、70年以上前にアメリカ政府によって強制収容された日系アメリカ人学生たちに敬意を表し、その歴史をしっかりと受け継いでいくために行われました。

背景

この儀式は、1942年に発令された大統領令9066号に起因しています。この命令により、多くの日系アメリカ人が大学から退学を余儀なくされ、西部にある強制収容所に送られました。そのため、日系アメリカ人学生は大学生活を断たれ、多くはさらに学びを続けることができなくなりました。大学に戻ることができた者もいれば、他の学校に進学した者、さらには経済的な理由から進学を諦める者もいました。

式典の概要

ロング・ジャーニー・ホームは、2008年5月18日に具体的に行われました。このイベントは、大学のケイン・ホールで実施され、午後1時にはスザロ図書館の前で参加者全員の集合写真が撮影されました。式典は午後2時に開始され、大学の理事が出席しました。

プログラムは、マーク・エマート学長による司会のもと、強制収容の悲劇についての語りから始まりました。続いて、ノーマン・ミネタ氏、ゲイル・ノムラ氏、テツデン・カシマ氏らがスピーチを行い、彼らの経験を語りました。ビデオ上映も行われ、個々の体験談や大学生活のエピソードが紹介され、長い道のりを経ての「ロング・ジャーニー・ホーム」への思いが語られました。

名誉学位の授与式もこの中で行われ、当時の学生たちに対する敬意が表明されました。式典は、日系アメリカ人がどれほどの影響を受け、その後どのように耐え抜いてきたのかを振り返る良い機会となりました。

意義

このイベントは、歴史的な出来事を忘れないための重要な一歩であり、現代の学生たちにも過去の苦難を知ってもらう教育的な役割を果たしています。ワシントン大学は、今後もこのような悲劇が二度と繰り返されないよう、体験者たちの声を次世代へと伝えていく所存です。

まとめ

「ロング・ジャーニー・ホーム」は、多くの日系アメリカ人にとっての苦難を想起させる重要な式典であり、歴史を学ぶ上での大切な節目となっています。これを機に、私たちは歴史を深く理解し、未来への教訓を見つめ直していくことが求められています。

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