ロンド・ファン・フラーンデレン2011

ロンド・ファン・フラーンデレン2011 レースレビュー

2011年4月3日、第95回ロンド・ファン・フラーンデレンが開催されました。このレースは、ベルギーのフランドル地方を舞台とする、世界的に有名なワンデーロードレースです。特に石畳の急坂「コッペンベルグ」を含む難コースで知られています。

コースの特徴

全長256.8kmのコースには、全部で18箇所の登坂区間が設けられました。そのうち11箇所は石畳区間であり、選手たちは滑りやすく、激しい振動に耐えながらの走行を強いられました。2010年大会とは異なり、今年はスタート直後から登坂区間が連続するコース設定となり、序盤からハイペースな展開が予想されました。

レース展開

レースはスタート直後からアタックの応酬となりました。ロジャー・ハモンドを含む5名の選手が先行し、最大で8分ものタイム差をつけました。メイン集団では、ファビアン・カンチェラーラ率いるレオパルド・トレックが中心となり、逃げを牽制しつつも、積極的にアタックを仕掛ける選手を封じ込める展開となりました。

レース中盤、シルヴァン・シャヴァネルがオウデ・クワレモントでアタックを成功させます。クノクテベルグで先行していたサイモン・クラークに追いつき、2人で逃げ集団を形成。その後、エドヴァルド・ボアソン・ハーゲンとラース・ボームが合流しますが、モレンベルグでシャヴァネルがアタックし、独走状態に入ります。

メイン集団では、トム・ボーネンが石畳区間で奇襲を仕掛けますが、カンチェラーラに阻止されます。逆にカンチェラーラがアタックを仕掛け、シャヴァネルに追いつきますが、ボーネンを警戒したシャヴァネルは先頭交代を拒否。BMCレーシングがメイン集団を牽引し、追走を試みますが、タイム差はなかなか縮まりません。

カペルミュール手前で、カンチェラーラが足の痙攣を起こし失速。メイン集団に吸収されます。ボスベルグではフィリップ・ジルベールがアタックしますが、決定的な差をつけることができず、最終的には12名によるスプリント勝負となりました。

残り3kmでカンチェラーラが再びアタックを仕掛けると、シャヴァネルとニック・ニュイエンスが反応し、3名が抜け出します。ボーネンが猛追しますが届かず、最後はニュイエンスがスプリントを制し、優勝を飾りました。ニュイエンスの所属するサクソバンクは、前年に続く連覇を達成。機材サプライヤーであるスペシャライズドにとっては、2008年からの連勝記録を4に伸ばす結果となりました。

別府史之は、17分51秒遅れの120位で完走。日本人として初めてロンド・ファン・フラーンデレンを完走した選手となりました。

レース結果

優勝: ニック・ニュイエンス（チーム・サクソバンク - サンガード）
距離: 256.8km（ブリュッヘからメールベケまで）

UCIワールドツアー個人総合成績（4月5日現在）

(※詳細なランキングは省略)

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