ロン・ウォーターマン

ロン・ウォーターマン：闘う牧師、その軌跡

ロン・ウォーターマン（Ron Waterman, 1965年11月23日 - ）は、アメリカ合衆国出身の総合格闘家、プロレスラーです。コロラド州グリーリーで生まれ、チーム・インパクトに所属していました。元WEC世界スーパーヘビー級王者という輝かしい肩書きを持ちます。

レスリングと肉体美

ウォーターマンのバックボーンはレスリングです。その実力は折り紙付きで、総合格闘技の舞台でも大いに活かされました。また、コロラド州ボディビルダー王者の肩書きも持ち、年齢を重ねてもなお、見事に引き締まった肉体を維持していました。

信仰と異名

ウォーターマンは熱心なクリスチャンとしても知られています。現役の牧師でもあり、試合に勝利した際には必ず十字を切る姿が見られました。その風貌と信仰心から、「闘う牧師」という異名を持ち、多くのファンに親しまれました。また、名前をもじって「H2Oマン」とジョーク交じりに呼ばれることもありました。PRIDE参戦時には、「ハイパータックルマシン」というキャッチフレーズで紹介され、その強さを印象付けました。

総合格闘技での活躍

1999年2月6日、「バス・ルッテン・インビテーショナル1」トーナメントに出場し、全試合KO勝ちという圧倒的な強さで優勝を飾りました。同年5月7日には、UFC 20でクリス・コンドーと対戦し、パウンドによるTKO勝ちでUFCデビューを飾ります。2000年4月14日には、日本で開催されたUFC 25で本間聡と対戦し、判定で勝利しました。その後も、パンクラスやPRIDEなど、様々な団体に参戦し、実績を重ねました。2002年12月23日、PRIDE.24ではヴァレンタイン・オーフレイムをV1アームロックで破り一本勝ちを収めました。

2003年8月9日、WEC世界スーパーヘビー級王座決定戦でジェームス・ネヴァレスをTKOで下し、見事王座を獲得しました。しかし、2004年2月1日、PRIDE.27でミルコ・クロコップと対戦し、左ハイキックからのサッカーボールキックでKO負けを喫しました。2005年8月18日、WEC世界スーパーヘビー級タイトルマッチでリコ・ロドリゲスを判定で破り、王座防衛に成功しています。

プロレスラーとしての挑戦

ウォーターマンは、総合格闘技と並行して、プロレスラーとしても活動しました。2000年にはWWF（現WWE）と契約し、傘下団体であるOVWでトレーニングを開始します。2001年1月16日には、プロレスラーとして初の勝利を飾りました。同年10月29日には、WWFに昇格し、RAWでデビューを果たします。その後、ブロック・レスナーとタッグを組んで活動しましたが、結果を残せず、WWEを解雇されました。

2005年1月4日、新日本プロレスのWRESTLING WORLD 2005に初参戦。アルティメットロワイアルで優勝を飾りました。その後も、新日本プロレスに参戦し、蝶野正洋らとタッグを組んで試合を行いましたが、武藤敬司に敗れるなど、苦戦を強いられました。

戦績とタイトル

ロン・ウォーターマンは、総合格闘技とプロレスの両方で、数々の実績を残しました。彼の戦績と獲得タイトルは以下の通りです。

Bas Rutten Invitational 1 優勝（1999年）
初代WEC世界スーパーヘビー級王座（2003年）
* X-1ヘビー級王座（2008年）

まとめ

ロン・ウォーターマンは、「闘う牧師」として、総合格闘技とプロレスの両方の舞台で活躍しました。レスリングをバックボーンに持ち、ボディビルダーとしても実績を持つ彼は、その強靭な肉体と精神力で、多くのファンを魅了しました。彼の活躍は、これからも語り継がれていくことでしょう。

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