ローズ家の戦争

『ローズ家の戦争』の概要

『ローズ家の戦争』（原題: The War of the Roses）は、1989年に公開されたブラックコメディ映画で、ダニー・デヴィートが監督を務め、マイケル・ダグラスとキャスリーン・ターナーが主演しています。この映画は、ウォーレン・アドラーによる1981年の小説を基にしており、映画のタイトルは夫妻の争いを中世イングランドの薔薇戦争に例えている点に特徴があります。日本での公開時には「家もベッドもまっ二つ」というキャッチコピーが用いられました。

監督とキャスト

デヴィートはこの映画が自身の監督作品としては2作目であり、前作『鬼ママを殺せ』でも観客を楽しませました。本作には、ダグラスとターナーの他にも、『バグダッド・カフェ』で高い評価を受けたマリアンネ・ゼーゲブレヒトや、『グーニーズ』のショーン・アスティンなど、多彩な俳優陣が脇を固めています。製作にはジェームズ・L・ブルックスとアーノン・ミルチャンが名を連ね、音楽はデヴィートの作品常連とも言えるデヴィッド・ニューマンが担当しています。

プロット

物語は、弁護士ギャビン（ダニー・デヴィート）が、依頼者からの離婚相談を受け、その過去を回想する形で進行します。物語は17年前にさかのぼり、若き日のバーバラ・ローズ（キャスリーン・ターナー）とオリバー・ローズ（マイケル・ダグラス）が、海辺の町のオークション会場で出会うところから始まります。二人はすぐに恋に落ち、結婚し、家庭を築いていきます。オリバーは法律事務所での地位を高め、豪華な家も手に入れて順調な生活を送っていました。しかし子供が成長するにつれ、二人の間には次第に溝ができていくのです。

バーバラは起業し、独立した生活を求めるようになり、オリバーへの思いが薄れていきます。彼が病院に運ばれる騒ぎがあったにもかかわらず、見舞うことすらしなかったバーバラ。これが彼女のオリバーに対する愛の終焉を意味していたのです。やがてバーバラはオリバーに離婚を提案しますが、オリバーは初めは未練から反対します。しかし、徐々に二人の関係は険悪なものになり、弁護士を雇って互いに争う姿勢を見せるようになります。

クライマックス

映画のクライマックスでは、オリバーとバーバラがそれぞれの愛車に乗り込んで壮絶な争いを繰り広げる場面があり、印象的です。特にオリバーのモーガン・プラス4とバーバラのGMCジミー1500は、二人の境遇を象徴する存在とも言えます。

今後の展開

2024年には本作のリイマジニング版が発表され、監督にジェイ・ローチ、主演にベネディクト・カンバーバッチとオリヴィア・コールマンが起用されることが決定しています。これにより、新たな視点からこの物語が描かれることが期待されています。

結論

『ローズ家の戦争』は、愛情が崩壊する様子を生々しく描いた作品であり、笑いの中にも悲劇を感じさせるユニークな映画です。結婚生活の現実に鋭く切り込む本作は、多くの観客の心に残ることでしょう。

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