ローゼンクロイツ (競走馬)

ローゼンクロイツについて

ローゼンクロイツ (Rosenkreuz) は日本において注目を浴びた競走馬で、その名前は「薔薇」と「十字軍」を意味するドイツ語に由来します。この馬はサンデーレーシングによって育成され、6000万円で一口馬主として募集されました。その価格の背景には、当初の体調が思わしくなかったため、体質が改善しなければ募集を停止する可能性もあったという状況がありました。

ローゼンクロイツには、多くの名馬と関連があり、全姉には重賞2勝を誇るローズバドがいます。また、全弟のテューダーローズは12000万円、半弟のローズプレステージとテンペスタローザはそれぞれ8000万円、12000万円で募集されています。このように、血統の背景からも期待されていたことがわかります。

経歴の足取り

2 - 3歳時代

ローゼンクロイツは2004年10月17日に京都競馬場で新馬戦を迎えましたが、この初戦では残念ながら2着に終わります。しかし、その後すぐに未勝利戦を制し、続く京都2歳ステークスではヴァーミリアンやシックスセンスといった後の強豪に勝利を収めました。

しかし、次のラジオたんぱ杯2歳ステークスではヴァーミリアンに再び敗れてしまいます。2005年に入ると、毎日杯を勝利し重賞初制覇を達成、クラシックにも期待がかかりましたが、皐月賞では9着、東京優駿では8着と不調が続きました。

輸送が苦手という指摘も出ていましたが、秋に入り阪神競馬場で神戸新聞杯を3着と好走すると、京都競馬場で開催された菊花賞でも3着に食い込むなど関西のレースでの力を証明しました。

古馬時代

2006年には中京記念や金鯱賞で2着となるものの勝利には恵まれず、2007年には京都記念を経て、再び中京記念と金鯱賞を連勝し、中京競馬場での成績が注目されました。しかし、その後に発表された脚部の不安により、長期放牧へ出されることとなります。

秋の初戦は天皇賞（秋）に出走するも、思わぬ11着に敗れ、香港カップや香港ヴァーズへの出走も風邪の影響で回避。その後は第27回ジャパンカップに出走しましたが15着に終わりました。レース後の検査で左第一指骨の剥離骨折が判明し、長期の治療が必要とされました。

2008年になると復帰を果たしますが、特に中京記念では7着と振るわず、金鯱賞では左第1指関節の脱臼により競走を中止しました。その結果、予後不良と診断され、安楽死の処置が取られることに。ローゼンクロイツは得意とする中京競馬場でその競走人生を終えることとなりました。

血統背景

ローゼンクロイツの母は重賞デイリー杯3歳ステークスの勝ち馬であり、全姉のローズバドはフィリーズレビューを含む重賞で2勝しています。また、半妹のヴィンテージローズの産駒には2023年神奈川記念の勝ち馬、ヴィブラフォンが名を連ねるなど、血統の強さを物語っています。さらに、母の兄弟には重賞5勝のロサードやセントライト記念勝利のヴィータローザがいることから、その血統的な背景も強力です。

ローゼンクロイツは数々の名馬との関連を持ち、そのキャリアの中でも多くのファンに愛された存在でした。競走馬としての成績だけでなく、血統の力強さも彼の名を広める要因となったでしょう。

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