ローソン山陰

概要

株式会社ローソン山陰（ローソンさんいん）は、2016年に設立されたコンビニエンスストアのフランチャイズ企業です。鳥取県米子市を本社として、山陰地方（鳥取県、島根県、山口県の一部）で「ローソン」のエリアフランチャイザーとして機能していました。地域密着型の店舗展開を行っていたものの、2020年3月1日には親会社である株式会社ローソンに吸収合併され、事業を終了しました。

歴史

ローソン山陰は、ローソンと中堅コンビニチェーンのポプラが共同出資して設立され、初めはローソンの一部門として発展してきました。実際には、2014年にローソンとポプラが資本業務提携を結んだことが背景にあり、その後の店舗展開やサービス向上に寄与しました。提携の一環として、ローソンはポプラの株式を買い取り、両社は商品の共同仕入れや物流の相互利用を進めていきました。

2015年からは、両社共同のダブルブランド店舗「ローソン・ポプラ」を展開し、山陰地域でのブランドの存在感を強化することが目指されました。これにより、地元のお客様に新しいショッピング体験を提供し、業界全体に新たな風を吹き込む狙いがあったといえます。特に、2016年には先行してオープンした店舗が売上の増加を示したことから、この新しい業態への期待が高まることになりました。

事業統合までの経緯

ローソン山陰の設立にあたり、法的には吸収分割を利用したスキームが採用されました。具体的には、ローソンが山陰地区のフランチャイズ本部を設立し、ポプラが所有する既存店舗の事業権や不動産権をローソンに移管する形で進められました。これにより、ポプラは「ローソン・ポプラ」店舗の運営に関与する権利を保持した一方で、ローソン山陰もスムーズに店舗運営を開始する体制を整えました。

さらに、ポプラが供給した製品やサービスは、ローソン山陰の店舗でも取り扱われ、双方にとってメリットを享受できる仕組みが生まれていました。2019年にはポプラがローソン山陰の株式をローソンに売却し、完全子会社化が完了。以降、ポプラは間接的にコミットする形で事業を継続することになりました。

解散とその後の展望

2020年3月1日、ローソン山陰は最終的に株式会社ローソンに吸収合併され、企業としての活動を終了しました。この解散により、ローソンは山陰地域でのさらなる店舗拡大と事業展開に専念できる体制が整うことになります。

とはいえ、地域に根差したブランド価値を持っていたローソン山陰の存在は、その後の店舗運営においても貴重な資産となるでしょう。地域のニーズに応える姿勢や、フランチャイズの活動から得た経験は、今後のローソンにおける経営戦略にも大きく寄与することが期待されています。

もう一度検索