ローツェ (企業)

ローツェ株式会社について

ローツェ株式会社（英: RORZE CORPORATION）は、日本の広島県福山市に本社を置く企業であり、半導体、FPD関連装置、モータ制御機器、さらにはライフサイエンス関連装置などの開発及び製造に特化した製品群を展開しています。創業者の崎谷文雄は岡山県井原市の出身で、1985年にこの会社を設立しました。初めての製品はモータ制御機器であり、以来、ローツェは技術革新を重ねながら成長を遂げてきました。

主な製品

ローツェが提供する製品にはさまざまな種類がありますが、特に注目されるのは搬送ロボットです。これらのロボットは、ウエハやガラス基板といった精密な部品を、汚染から守りつつ効率よく運搬する役割を果たします。半導体製造においては、通常の大気環境での使用と真空環境での使用に対応した二種類の搬送ロボットがあり、用途に応じて選ばれています。この搬送ロボットには、ウエハの整列やロットナンバーの読み取りを行う「アライナ」や、容器の蓋を開閉する「ロードポート」なども含まれています。

次に、EFEM（エクステンデッドフロントエンドプロセスモジュール）という装置があります。これは、ウエハを保存するための容器とプロセス装置の間でウエハを搬送する機能を持ち、ロードポートを前面に持つ設計になっています。

ウエハソータは、装置内でウエハを1枚ずつ取り出し、識別番号を読み取ることによって分類を行い、他の容器に収納する役割を果たします。

また、N2パージ対応のウエハストッカは、ウエハ保管の際に無酸素・低湿度の環境を維持することで、天然に形成される酸化膜の発生を防ぎ、大量のウエハをまとめて保存することができる装置です。

ガラス基板搬送機は、液晶パネルなどの製造プロセスに欠かせない機器で、極薄で大型のガラス基板を安全に運搬します。ガラスカッティングマシンも、液晶ディスプレイ用の大型ガラス基板を切断するために使用されます。

ライフサイエンス関連の装置には、自動細胞培養装置や研究者向けのソフトウェアパッケージがあり、これにより細胞培養の作業が効率的に行えるようになっています。

モータ制御機器

ローツェの製品には多くのモータが内蔵されており、これを正確に制御するためのモータ制御機器も重要な役割を果たしています。これには、ステッピングモータやモーションコントローラが含まれ、ロボットや搬送機の機能を支えています。

沿革

ローツェは1985年に設立されて以来、常に成長し続け、現在では国内外に関連会社を持つに至りました。1995年には株式を上場し、企業としての信頼性を高めました。以降、シンガポールや台湾、韓国、中国などに工場や子会社を設立し、国際展開を進めています。2018年には、大阪大学との共同研究を始め、ライフサイエンス分野への取り組みも強化しています。

社名の由来

「ローツェ」という社名は、エベレスト山の近くにあるローツェ山に由来しています。この社名には、高い目標を目指し続ける姿勢が込められています。

まとめ

ローツェ株式会社は、半導体やライフサイエンスの分野に特化した技術を提供し続けており、未来に向けたさらなる展開が期待されています。

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