ローデッド (ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのアルバム)

アルバム『ローデッド』について

ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの4枚目のスタジオ・アルバム『ローデッド』は、1970年に発表されました。このアルバムは、バンドの創設メンバーであるルー・リードが在籍中に制作された最後のスタジオ作品です。披露された楽曲には、リードの独特な作詞・作曲のスタイルが色濃く反映されています。このアルバムは、『ローリング・ストーン』誌によって「歴代最高のアルバム500選」にも選ばれており、242位に位置づけられています。

制作背景

『ローデッド』は、1970年の4月から8月にかけて録音されました。リードは、今回もメイン・ソングライターとして全曲を作詞・作曲しましたが、アルバムの中の4曲ではダグ・ユールがリード・ヴォーカルを担当しています。こうしたアプローチによって、アルバム全体に多様性がもたらされました。

また、ドラムを担当しているはずのモーリン・タッカーは妊娠中だったため、録音のほとんどには参加できず、彼女の役割の多くをユールや他のスタジオ・ミュージシャンが埋めていました。これにより、アルバムには多様なドラムサウンドが強調される結果となりました。

発売とリードの脱退

『ローデッド』は、1970年11月にアトランティック・レコードの子会社であるコティリオン・レコードからリリースされました。しかし、アルバム発表の前にルー・リードはバンドを脱退。ツアーの最中に失踪するという事件も起こりました。これにより、彼の音楽的キャリアにおいて重要な転機が訪れることとなります。

アルバムの収録曲

本アルバムには、リードが手掛けた楽曲が10曲収められています。特に、いくつかの曲ではダグ・ユールがリード・ヴォーカルを披露しているため、リードの作風とのコントラストを見ることができるでしょう。収録曲は次の通りです：

• - フー・ラヴズ・ザ・サン
• - ニュー・エイジ
• - ロンサム・カウボーイ・ビル
• - オー・スウィート・ナッシン

パーソネル

バンドメンバーは以下の通りです：

• - ルー・リード (リード・ボーカル、リズムギター、ピアノ)
• - ダグ・ユール (ベース、ピアノ、オルガン、リードギター、アコースティックギター、ドラム、パーカッション、バック・ボーカル、リード・ボーカル)
• - スターリング・モリソン (リードギター、リズムギター、バック・ボーカル)
• - モーリン・タッカー (ドラム：クレジットのみ)

その他の参加ミュージシャンとして、エイドリアン・バーバー、トミー・カスタグナロ、ビリー・ユールなどがドラムとして関与しています。これにより、アルバムには様々な音色とニュアンスが盛り込まれ、リスナーを楽しませる作品となっています。

総じて、『ローデッド』はヴェルヴェット・アンダーグラウンドの音楽的遺産の中でも特に重要な一枚であり、バンドの変遷や音楽的実験を感じることができる魅力的なアルバムです。

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