ローマ＝アルバーノ線

ローマ＝アルバーノ線は、イタリアの首都ローマとその南東に位置するカステッリ・ロマーニ地方を結ぶ鉄道路線です。この路線は、ローマ・テルミニ駅を起点とし、チャンピーノ、マリーノ、カステル・ガンドルフォといった町を経由して、アルバーノ・ラツィアーレ駅に至ります。トレニタリアによって運営され、ラツィオ地方鉄道網FL4の一部を構成しています。

歴史

前史

1870年、イタリア王国がローマ周辺を併合した当時、カステッリ・ロマーニ地域には既にローマ＝フラスカーティ線とローマ＝ヴェッレトリ線の2つの鉄道路線が存在していました。しかし、地域の中核であるグロッタフェッラータからジェンツァーノにかけては鉄道が敷設されていませんでした。

この空白を埋めるため、1880年にローマ・ポルトナッチョからチャンピーノを経由してマリーノに至る路線が開通しましたが、これは蒸気機関車が走るトラムでした。この路線は、特にチャンピーノとマリーノ間の急勾配が問題となり、経営上の困難を引き起こし、後に廃止されました。

鉄道の建設

1881年、ウンベルト1世はネットゥーノとアルバーノ・ラツィアーレを結ぶ新たな鉄道路線の建設を決定しました。この路線は1884年に開通し、ヴェッレトリ行き路線と交差するチェッキーナに達しました。しかし、この接続ではローマとアルバーノ・ラツィアーレ間の直結が望まれていました。

そこで、ローマとアルバーノ・ラツィアーレを直接結ぶ路線を建設することが決定されました。この路線建設には、4つのトンネルと1つの高架橋が含まれており、1889年10月23日にチャンピーノとアルバーノ・ラツィアーレ間が開業しました。これにより、ポルトナッチョ＝マリーノ間の蒸気汽車は不要となり、廃止されました。

ローマ＝アルバーノ＝ネットゥーノ鉄道路線は、かつて郵便や貨物の輸送で重要な役割を果たしましたが、自動車交通の発達によりその重要性は薄れました。ネットゥーノとの接続も、1927年にアルバーノ＝チェッキーナ間が廃止されたことで途絶えました。

1947年、チャンピーノ＝アルバーノ・ラツィアーレ線が電化されました。当初は蒸気機関車で牽引されていた列車は、後に「リットリーナ」を経て、より近代的な電車に置き換えられました。

ローマ＝アルバーノ線は、カステッリ・ロマーニの路線の中でも特に景観が優れており、パンタネッラ駅～マリーノ・ラツィアーレ駅間のパノラマやアルバーノ湖、カステル・ガンドルフォ・トンネルなど、見どころが多い路線です。

沿線、駅と停車場

路線は全長28kmで、主要な駅は以下の通りです。

ローマ・テルミニ駅
チャンピーノ駅
マリーノ駅
カステル・ガンドルフォ駅
アルバーノ・ラツィアーレ駅

関連項目

FR4 (ラツィオ州の鉄道路線)
ローマ＝フラスカーティ線
ローマ＝ヴェッレトリ線

外部リンク

* Google Mapsによるローマ＝アルバのラツィアーレ線の区間

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