ローマ-ナポリ高速線

ローマ・ナポリ高速線は、イタリアの主要都市であるローマとナポリを結ぶ高速鉄道路線です。正式名称は「ferrovia ad Alta Velocità Roma-Napoli」であり、イタリアにおける高速・高規格路線（Alta Velocità-Alta Capacità, AV-AC）として、1991年から建設が開始されました。

全長204.6kmに及ぶこの路線は、61のコムーネ（基礎自治体）を通過し、イタリアの首都ローマと南部の大都市ナポリを直結する重要な役割を担っています。路線は段階的に建設され、まずローマからグリチニャーノ・ディ・アヴェルサまでの195kmの区間が2005年12月19日に開業しました。その後、グリチニャーノ・ディ・アヴェルサからナポリ・アフラゴーラまでの区間が2009年12月13日に完成し、全線が開通しました。

この路線の特徴は、高速鉄道としての高い輸送能力と、欧州の主要な鉄道路線網の一部を構成している点です。具体的には、欧州横断ネットワーク（Trans-European Transport Network, TEN-T）の1号線（ベルリン - ミュンヘン - ローマ - パレルモ）の一部を形成しており、国際的な鉄道輸送においても重要な役割を果たしています。この路線により、ローマとナポリ間の移動時間が大幅に短縮され、経済活動や観光の発展に大きく貢献しています。

関連事項としては、路線の建設と管理に関わったRFI S.p.A.（イタリア鉄道網株式会社）やTAV S.p.A.（高速鉄道株式会社）などの企業があります。これらの企業は、イタリアの鉄道インフラ整備において重要な役割を担っています。また、欧州高速鉄道網全体の中で、この路線がどのような位置づけにあるのかを理解することも重要です。

外部参照としては、以下のサイトが参考になります。

* Scheda sul sito di Italferr

この路線は、単に高速鉄道としての機能だけでなく、イタリアの経済発展や地域間の結びつきを強化する上でも非常に重要な役割を果たしており、今後もその重要性は増していくと考えられます。

ローマ・ナポリ高速線は、イタリアの鉄道技術の粋を集めたものであり、その建設と運営は、他の国々における高速鉄道のモデルケースとしても注目されています。これからも、より快適で安全な鉄道輸送を実現するための技術開発が進められることが期待されます。

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