ローリー (軽巡洋艦)

ローリー (USS Raleigh, CL-7)

ローリー (USS Raleigh, CL-7) は、アメリカ海軍のオマハ級軽巡洋艦の一隻であり、ノースカロライナ州の州都であるローリーにちなんで命名されました。この艦は、主に1920年代から1940年代にかけて活躍し、その間に多くの重要な任務を遂行しました。

艦の建造と初期の活動

ローリーは1920年8月16日にマサチューセッツ州クインシーのベスレヘム造船所で起工し、1922年10月25日に進水。1924年2月6日にはボストン海軍工廠で艦長ウィリアム・C・ワッツの指揮の下で就役しました。艦の艤装を終えた後、ローリーはまずバージニア岬沖での整調を経て、陸軍の世界飛行支援任務に参加しました。この任務の一環として、ノルウェーやデンマーク、スコットランドを訪問し、最終的にはグリーンランドの近海での任務を終えました。

その後、ローリーは多くの訓練と演習に参加し、パナマ運河やカリフォルニア、ハワイ諸島での活動を通じて、アメリカ海軍の一翼として成長していきました。特に1927年には海兵隊をニカラグアに送り、現地の治安維持活動を支援する任務を果たしました。

ヨーロッパへの展開

1928年から1929年にかけて、ローリーはヨーロッパへの外交訪問を行い、その後もボストンを拠点に戦闘訓練を続けました。この間、1933年に母港がサンディエゴに変更され、カリブ海やアラスカ方面での活動が増えました。また、スペイン内戦においては、大使館の保護とアメリカ国民の避難を支援するため、特別任務が与えられ、貴重な役割を果たしました。

第二次世界大戦と戦功

1941年12月7日の真珠湾攻撃では、ローリーは到着した敵機と戦う一方、攻撃を受けましたが、艦はなんとか生き残りました。攻撃後、仮修理を行い、1942年には本格的な修理を経て南太平洋への護衛任務に従事しました。また、ギルバート諸島やアラスカへの部隊輸送・護衛任務にも参加しました。

1943年から1944年にかけて、アムチトカ島やキスカ島での占領作戦や艦砲射撃など多くの任務を遂行し、特に上陸作戦の支援に貢献しました。1945年にはフィラデルフィア海軍造船所での整備が行われ、その後、退役を迎えました。ローリーはその戦功により、3個の従軍星章を受章しています。

除籍とその後

1945年11月2日に退役し、11月28日に除籍されたローリーは、1946年2月にスクラップとして売却されました。彼女の艦歴はアメリカ海軍の輝かしい伝統の一部であり、その活躍は多くの艦艇に影響を与えました。ローリーは今もなお、アメリカ海軍の歴史に名を刻む艦として評価されています。

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