ワイアット・ファミリー

ザ・ワイアット・ファミリー：怪奇派プロレスラー集団の興亡

ザ・ワイアット・ファミリーは、WWEで活動したプロレスラーによるユニットです。ブレイ・ワイアットをリーダーに、ルーク・ハーパー、エリック・ローワンといった個性的なメンバーで構成され、他のユニットとは一線を画す、怪奇的な世界観を特徴としていました。

ユニットの変遷

ユニットの原型は、WWEの下部組織であるNXTで、ワイアットとイーライ・コットンウッドが組んだタッグチームでした。しかし、ワイアットの負傷とコットンウッドの解雇により、このタッグは短命に終わります。

その後、ワイアットはルーク・ハーパーを従え、ワイアット・ファミリーとして再始動。エリック・ローワンが加入し、ユニットは拡大しました。当初はマネージャー的な役割だったハーパーとローワンも、次第に試合に出場するようになり、ワイアットと共に悪事を重ねていきます。

2013年からは、NXTでの抗争を経て、WWEの主要番組に進出。ケイン、ダニエル・ブライアン、ジョン・シナなど、トップレスラーとの抗争を展開しました。一時的にダニエル・ブライアンがファミリーに加入するも、すぐに裏切り、抗争が激化。また、ブラウン・ストローマンが加入し、その巨体で存在感を示しました。

しかし、2016年のドラフトでストローマンがRAWへ移籍したことを機に、ユニットは分裂。ワイアットはスマックダウンで、ルーク・ハーパー、ランディ・オートンと活動を始めます。オートンとのタッグでスマックダウン・タッグ王座を獲得するも、仲間割れからオートンが離脱。2017年にはワイアットがWWE王座を獲得するも、オートンに敗れて王座を失い、ユニットは完全に解散しました。

特徴的な世界観

ザ・ワイアット・ファミリーの最大の特徴は、その怪奇的な世界観です。リーダーであるワイアットのキャラクターは、映画『ケープ・フィアー』のサイコパスを彷彿とさせ、ファミリー全体のコンセプトは、映画『悪魔のいけにえ』の殺人一家がモチーフとされています。メンバー全員が長い顎髭を蓄え、不気味な雰囲気を醸し出していました。

入場曲も独特で、「Live in Fear」は、ユニットの不気味さを際立たせていました。

プロレス界への影響

ザ・ワイアット・ファミリーは、その特異なキャラクターと世界観で、WWEに新たな風を吹き込みました。怪奇派ユニットとして、多くのファンを魅了し、プロレス界に大きな影響を与えたと言えるでしょう。ユニットは解散しましたが、メンバーそれぞれの活躍は続いており、彼らの残した功績は、プロレス史に刻まれています。

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