ワキシー

ワキシー：ダービー王者から名種牡馬へ

1790年から1817年にかけて活躍したワキシーは、イギリスが生んだ伝説的な競走馬です。1793年、第14回ダービーステークスを制覇し、競走馬としての名を馳せました。騎手は名手ビル・クリフト。ワキシーの競走生活は1793年から1796年まで続き、数々のレースを戦い抜きました。中でもGohannaとのライバル対決は競馬史に名高いものとして知られています。幾度となく激戦を繰り広げ、4歳時に一度敗れたものの、ダービー制覇を含む多くの勝利を収めました。

ワキシーの真価は競走馬としての活躍にとどまりません。引退後は種牡馬となり、その才能はさらに開花しました。驚くべきことに、その産駒の中から4頭ものダービー優勝馬を輩出したのです。これは、サーピーターティーズル、シリーニと並ぶ偉大な記録であり、ワキシーの遺伝子の優位性を示すものと言えるでしょう。

ワキシーの代表的な産駒として、ホエールボーン、ウィスカー、ワキシーポープ（ポープ）、そしてブルーシャーなど、数々の名馬が挙げられます。これらダービー優勝馬は、それぞれがその後の競馬界に大きな影響を与え、ワキシーの血統の偉大さを後世に伝えています。また、Minuet、Music、Corinne、Wofulなどの産駒も活躍し、ワキシーは種牡馬としても卓越した能力を発揮したことが分かります。

27年の生涯を終えたワキシーは、ニューマーケット近郊のオール・セインツ教会に埋葬されました。その墓は、多くの競馬ファンにとって聖地とも言える場所となっています。ワキシーの偉業は、単なる競走馬の成功物語ではなく、血統力という側面からも競馬史に燦然と輝くものとして、長く語り継がれていくことでしょう。競走馬としての華麗なる活躍と、種牡馬としての驚異的な成功は、ワキシーという名馬が後世に残した永遠の遺産です。

ワキシーの生涯と功績を知ることで、私たちは競馬の歴史、そして血統の重要性をより深く理解することができるでしょう。彼の名声は、ダービー優勝馬という枠を超え、数々の名馬を生み出した偉大な種牡馬としての評価によって、さらに輝きを増していると言えるでしょう。彼の遺伝子は、現代の競走馬にも受け継がれ、その血脈は今もなお競馬界に影響を与え続けています。

参考文献

* Erigero, Patricia. “Waxy”. Thoroughbred Heritage. 10 January 2012閲覧。

もう一度検索