ワスマス (駆逐艦)

USS Wasmuth (DD-338/DMS-15) の歴史

USS Wasmuthは、アメリカ海軍に属する駆逐艦兼掃海駆逐艦であり、クレムソン級の一艦です。その艦名は、プロイセンからの移民であり、南北戦争で命を捧げたアメリカ海兵隊員、ヘンリー・ワスマスに由来しています。

艦歴の始まり

Wasmuthの建造は、1919年8月12日にメア・アイランド海軍造船所で始まり、1920年9月15日に進水しました。その進水式は、艦長W・P・ガディス中佐の指揮のもとに行われ、1919年当時の海軍の重要な一環を担うことが期待されました。1921年12月16日に正式に就役した後、様々な訓練を経て艦の整備と運用が行われました。

予備艦期間と再就役

しかし、ワスマスはその後、1922年に予備艦にされ、次の8年間をその状態で過ごしました。1930年、世界の情勢が緊迫し始める中、再就役の必要が高まり、ワスマスは艦長I・C・ソーウェル少佐の指揮のもと、訓練を重ねる毎日を送りました。

掃海駆逐艦への改装

1930年代の末には、航空戦や機雷戦を重視する新たな政策に応じて、従来型の駆逐艦は改装を余儀なくされました。1940年4月、ワスマスもこの流れに乗り、掃海駆逐艦に改装されDMS-15に再分類されました。改装工事は辛うじて1941年春に完成し、その後はハワイ周辺での訓練と警備活動に従事しました。

太平洋戦争と真珠湾攻撃

1941年12月7日、ワスマスは真珠湾でその歴史的瞬間に立ち会います。真珠湾攻撃中、艦は他の掃海駆逐艦と共に係留されており、防御態勢を整えることになりました。攻撃中は、艦長が不在でしたが、J・R・グレイ中尉が操縦を担いました。機銃による射撃を行い、ワスマスは一部の日本機を撃墜したと報告され、激闘の中で艦が果たした役割は評価されました。

アリューシャン作戦

その後、ワスマスはハワイとアラスカの間で行動し、重要な輸送船団を護衛しました。1942年のクリスマスの後、ワスマスは荒れた海の中で護衛任務を続けていましたが、発生した悪天候の中で二発の爆雷が艦尾付近に命中し、艦は航行不能に陥りました。救助艦により乗員134名と便乗者が救助された後、ワスマスはその姿を海の底に沈めてしまいました。

最後の言葉

ワスマスは1943年9月に除籍されましたが、その戦歴は数多くの功績を語り、特に真珠湾攻撃時の活躍は今も忘れられることがありません。艦は第二次世界大戦の中での重要な役割を果たし、1個の従軍星章を受章するなど、その歴史は艦船の中でも特異な存在感を示しました。

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