ワット・シーチュム (ラムパーン)

ワット・シーチュム：タイ・ラムパーンの隠れた仏教寺院

ワット・シーチュム（Wat Si Chum）は、タイ北部のラムパーンに位置する歴史的な仏教寺院です。この寺院の名称は、タイ語で「菩提樹」を意味し、古くから多くの巡礼者や観光客を引き寄せています。ラムパーンは県庁所在地で、ティパワン通り沿いにあるこの寺院は、交通アクセスも良好で訪問しやすい場所にあります。

歴史的背景

ワット・シーチュムは1890年代にラーマ5世の統治下に建設されました。この寺院は、周辺地域でチーク材を伐採していたビルマ系の木材商からの寄付を受けて創設されたものであり、ビルマ様式の特徴を色濃く反映しています。1906年にはビルマから仏舎利が持ち込まれ、さらに寺院の重要性が増しました。1981年には、タイの芸術局により国の史跡として登録され、文化遺産としての価値が認識されています。しかし、残念ながら1992年には火災が起こり、礼拝堂であるウィハーンが大きな損壊を受けましたが、幸いにもその後、同じ建築様式で再建されました。

寺院の構成

礼拝堂（ウィハーン）

ワット・シーチュムの中心に位置するウィハーンは、木材とコンクリートを用いて建てられた階段付きの礼拝堂です。7層の層塔化された屋根が特徴で、屋根の頂部には美しい金色の相輪があります。ウィハーンは内部に美しい仏像が安置されており、訪れる人々に深い安らぎを与えます。

本堂（ウボーソット）

境内の南東側には、方形の本堂であるウボーソットがあります。この本堂も層塔化された屋根を持ち、装飾された入口は煉瓦とセメントで作られています。ここでは重要な宗教行事や儀式が執り行われています。

仏塔（チェーディー）

さらに、寺院内にはビルマ様式の仏塔チェーディーが存在し、煉瓦とセメントで築かれています。この仏塔には、ビルマから運ばれた仏舎利が納められており、周りは化粧しっくいで飾られています。仏塔は寺院のシンボルであり、多くの信者に敬われています。

まとめ

ワット・シーチュムは、タイの豊かな文化遺産の一部であり、ビルマ様式の寺院建築を堪能できるスポットです。その美しい構造と歴史的背景は、多くの観光客を引き寄せてやみません。訪れる人々は、静寂な空間の中で瞑想し、心の平安を見つけることができるでしょう。ラムパーンを訪れた際には、ぜひこの美しい寺院を訪れて、その魅力を体感してみてください。

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