ワンダフル (テレビ番組)

『ワンダフル』とは

『ワンダフル』は、TBS系列で1997年9月29日から2002年9月26日まで放送された深夜の生放送バラエティ番組です。一部の放送局では「週刊ワンダフル」とも表記されていました。

番組概要

1996年にTBSビデオ問題が発生し、当時放送されていた『筑紫哲也 NEWS23』第2部が打ち切りとなったことを受け、この時間帯に若者向けの情報バラエティ番組を投入することになりました。番組は、深夜帯ならではの演出として、終了時に「また今夜」というテロップを表示し、出演者も同様の挨拶で番組を締めていました。番組の予告では、その日の企画を担当したワンギャルたちが予告を行っていました。

制作スタッフは、当初『王様のブランチ』から異動した者が多く、「深夜のブランチ」を意図していましたが、徐々にスタッフは入れ替わっていきました。しかし、「番組のリポーター兼マスコットガール」としての女性陣の役割は最後まで変わることはありませんでした。

2002年4月には、長年MCを務めていた東幹久が降板し、安東弘樹と白石美帆が新たにMCに加わり、辺見えみりを含めた3人体制でリニューアルされましたが、同年9月に番組は終了しました。新MCの白石は、後継番組『Pooh!』の情報パートのMCを続投しました。

出演者

司会・レギュラー・アナウンサー

東幹久
原千晶
立河宜子
安東弘樹
白石美帆
辺見えみり

ワンダフルガールズ

若手女性タレントによる「ワンダフルガールズ」（通称：ワンギャル）が、番組企画のリポートを担当していました。初期には、予告なく降板するメンバーもいましたが、第5期では、スキャンダルからのイメージチェンジを図るため、ある程度身元がしっかりしたメンバーが選出され、全員が最終回まで出演しました。

小野砂織、北沢まりあ、釈由美子、国分佐智子、君嶋ゆかり、田嶋洋子（現・水嶋洋子）、相沢真紀、北川えり、竹下玲奈、福岡サヤカ、河村和奈など、多くのタレントや女優を輩出しています。

スタッフ

チーフプロデューサー：塩川和則、石川眞実 → 岩村隆史 → 落合芳行
プロデューサー：落合芳行 → 小笠原知宏、吉田啓良
チーフディレクター：落合芳行
ディレクター：高橋一晃、玄馬康志、川口央、利根川展 ほか
アシスタントプロデューサー：サード吉田、鹿渡弘之、平佐智子、市瀬恭子
構成：池田裕幾、舘川範雄、小川浩之、野村安史、柴田たかし、あべ、ひぐちひろき、木野聡、笹川勇、山名宏和 ほか
ナレーション：市川展丈、鈴木則彰、西脇保、笠原留美、永島由子、藤巻恵理子
制作協力：BMC、ネクストワン、NEXUS、東京ビデオセンター、TBS-V、東放制作、Oi CORPORATION、TRIM、ファーストハンド、ゴッズダイナミックワールド

出来事

原千晶の降格

1999年4月、2代目女性MCとして立河宜子が抜擢された際、初期からMCを務めていた原千晶が雛壇レギュラーに降格しました。原は降板も考えましたが、半年間番組を続け、同年9月に降板しました。最終出演日には、卒業セレモニーなどは一切行われませんでした。

乱交スキャンダル

1999年8月、番組出演者らが乱交を行っていたと報道され、一部出演者が降板しました。

平井堅の紹介

2000年2月22日、番組で平井堅が紹介されたことがきっかけで、彼の楽曲『楽園』の売り上げが急上昇しました。

各曜日コーナー

月曜日

「topic No.1」：前週の出来事をランキング形式で紹介。
「カップルズQ&A」：ワンギャルがカップルにインタビューし、恋や性的な悩みなどを解決。
「クラブワンダフル」：ワンギャルがキャバクラ嬢に扮し、ゲストとトーク。
「ワンギャル代行屋産業」：ワンギャルが知られていない職業を取材。
「コネタの真相」、「格闘新世紀」：様々なジャンルの情報や格闘技界を紹介。

火曜日

「新曲RUSH3」：その週発売される新曲を紹介。
「どこよりも早いCDランキング」：オリコンのCDランキングトップ10を紹介。鈴木亜美が18歳になった瞬間に生出演した。
「覗き見ワンダくん」：ワンギャルのプライベートに密着。
「急いでワンダくん」：ワンギャルが時間制限のあるチャレンジに挑む。
「ワンギャル王決定戦」：ワンギャルがゲームで対決。

水曜日

「どこよりも早い流行ものランキング 10ダフル」：流行の物や場所をワンギャルがリポート。
「恋愛科学研究所」：恋愛を科学的に分析。
「軽・犯罪都市24時」、「ブティックホテル探索」：様々な社会現象やブティックホテルを取材。

木曜日

「TRAP」：部屋の適正家賃を査定する企画。
「カーステ刑事」：ドライブに合う曲を調査するコーナー。やらせ疑惑もあった。
「ワンダフル映画調査団」：新作映画を紹介。
「東幹久こだわりの一品」：東幹久が様々な物事を紹介するが、実際は初見のものが多かった。

深夜アニメとドラマ

番組の後半には、「ワンダフルアニメ」と「ワンダフルドラマ」のコーナーがありました。

ワンダフルアニメ

10分アニメを放送していました。『行け!稲中卓球部』、『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』など、多くの人気アニメが放送されました。

ワンダフルドラマ

「OL生中継!!」、「PUSH!」、「お気楽!4バカ姉妹」など、様々な短編ドラマが放送されました。

月極ワンダフル

毎月テーマを決めて放送するコーナーもありました。

歴代の主題歌・テーマ曲

多くのアーティストが番組の主題歌やテーマ曲を担当しました。

エンディング

「天気予報」：水着姿の女性が天気予報を伝えていました。後に水着を見せるだけのコーナーになりました。
「ストリート写真館」：街角で撮影した女性の写真を紹介していました。大賞受賞者はパルコのポスターに起用されました。

放送時間と系列局のネット状況

番組は、23:55から翌0:50まで放送されていましたが、ネット局によっては途中で飛び降りとなる場合がありました。毎日放送（MBS）では、番組は放送されませんでした。一部地域では、アニメコーナーが放送されないなどの問題もありました。

その他

番組には、公式サイトや増刊号、アニメのコレクションなどがありました。

『ワンダフル』は、深夜の若者向け番組として、多くの人気コーナーやタレントを輩出した、バラエティ番組史に残る番組と言えるでしょう。

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