ワンダープロジェクトJ 機械の少年ピーノ

ワンダープロジェクトJ 機械の少年ピーノ

『ワンダープロジェクトJ 機械の少年ピーノ』は、1994年にエニックスから発売されたスーパーファミコン用育成シミュレーションゲームです。プレイヤーは妖精のようなロボット・ティンカーとなり、ギジン（人造人間）であるピーノを教育し、無実の罪で囚われたジェペット博士を救出することが目的です。

ゲーム概要

システム

プレイヤーはティンカーを操作し、ピーノに様々な道具を与え、その行動を見て「正しい」「正しくない」を指示することで、ピーノに学習させます。ピーノの体力と気力を管理し、アイテムや休息で回復させながら、イベントでピーノの能力を発揮させ、成長させていきます。

イベントの中には、ピーノに教え込んだ行動と全く異なる行動が正解となる場合もあり、柔軟な対応が求められます。

サイドビューの画面構成で、カーソルを操作してオブジェクトに触れることでゲームが進行します。また、ピーノと敵との戦闘イベントも存在し、ピーノの能力や運によって勝敗が左右されます。

育成

ピーノには「攻撃性」「感受性」「運動性」「知性」の4つのステータスが存在し、それぞれが対となる能力を持っています。プレイヤーの行動によってこれらの能力が変化し、ピーノの性格や行動パターンに影響を与えます。また、ピーノの「自信」「真面目さ」「根気」「信頼」などのパラメータも育成に影響を与えます。

周回プレイ

エンディング後には「育成評価システム」が追加された2周目が始まり、短い日数でクリアすることで、真のエンディングを見ることができます。続編である『ワンダープロジェクトJ2 コルロの森のジョゼット』のストーリーは、この真のエンディングに繋がっています。

ストーリー

舞台は、50年前の戦争で荒廃したコルロ島。復興のために作られたギジンたちは、やがて人間から迫害されるようになります。ギジンの生みの親であるジェペット博士は、人間とギジンの架け橋となるべく、人間そっくりのギジン・ピーノを創造します。しかし、ピーノ完成直後にジェペット博士は無実の罪で囚われてしまいます。そこで、プレイヤーはティンカーと協力し、ピーノを導き、ジェペット博士を救い出すことになります。

ピーノは様々な人々との出会いを通して成長し、最終的にコルロ島を救うために自らの命を捧げます。エンディングは複数存在し、プレイヤーの育成結果によって異なる結末を迎えます。

用語

回路J: ギジンの願いを叶える力を持つ回路。発動には様々な心の成長が必要。
ギジン: 人型のロボット。コルロ島の復興のために作られたが、後に迫害される。
ギチュウ: 虫型のロボット。ギジンとは異なり迫害は受けていない。

登場人物

ピーノ: 本作の主人公。ジェペット博士によって作られた少年型ギジン。
ティンカー: ピーノをサポートするインターフェイスロボ。プレイヤーが操作する。
ジェペット・ラマルク: ギジンを創り出した博士。

スタッフ

ゲーム・デザイン、脚本: 米田喬
キャラクター・デザイン: 川元利弘
音楽: 森彰彦
プロデューサー: 藤本広貴

評価

ゲーム誌で高い評価を受け、多くのプレイヤーから支持されました。特に、ピーノの育成システムやストーリーが評価されています。

関連作品

ワンダープロジェクトJ2 コルロの森のジョゼット: NINTENDO64で発売された続編。
各種攻略本、ゲームブック、コミックス、サウンドトラック

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