ワーナーブラザース スタジオツアーロンドン-メイキング・オブ・ハリー・ポッター

ワーナーブラザース スタジオツアー ロンドン - メイキング・オブ・ハリー・ポッター

イギリスのワトフォードに位置する「ワーナーブラザース スタジオツアー ロンドン」は、映画「ハリー・ポッター」シリーズの魅力を余すところなく体感できるウォークスルー型の展示施設です。2012年にオープンしたこのスタジオは、映画製作の舞台裏を知るための貴重な場所となっています。

施設内では、実際に映画で使用されたセットや衣装、小道具などが展示され、訪れる人々に映画の世界を体感させる工夫が施されています。また、ツアーはJエリアから始まり、屋外を経てKエリアへ進む流れになっており、スタジオの配置と実際の撮影プロセスを反映しています。

歴史的背景

現在スタジオが設立されている場所は、元々デ・ハビランド・エアクラフト社と空軍省が共同で運用していた飛行場という歴史があります。第二次世界大戦末期には、航空機の生産数が世界一を誇る工場として知られていました。しかし、戦後には空軍省からの所有権がデ・ハビランドに戻り、最終的にはロールス・ロイス社に売却されることとなりました。

1990年代に入ると、イギリスの製造業は次第に衰退し、この飛行場は買取先が見つからずに放置されることになります。転機が訪れたのは1994年、映画「ジェームズ・ボンド」シリーズの『ゴールデンアイ』の制作チームがこの飛行場を利用することを決定し、内装を改装して映画スタジオとして活用を始めました。これを皮切りに、多くの映画がこのスタジオで撮影されることとなります。

2000年にはヘイデイ・フィルムズが「ハリー・ポッター」シリーズのためにスタジオを借り受け、以降10年間にわたり全シリーズ作品がここで撮影されました。最終作の撮影が進んでいた2010年、ワーナー・ブラザースがこのスタジオを買収し、さらなる発展の計画を発表しました。特に注目すべきは、1億ドルの投資によってこの場所を整備し、「ワーナー・ブラザース・リーブスデン・スタジオ」として拡張するというものでした。

新設されたJとKの2つのサウンドステージでは、実際に映画で使用されたセットや小道具が展示され、2012年にスタジオツアーが公開される運びとなっています。これにより、地域には新たな雇用機会が生まれました。

グランドオープンとロイヤルオープン

「ワーナーブラザース スタジオツアー」は2012年3月31日に正式にオープンし、オープニングイベントには主要キャストや製作スタッフが参加しました。オープンから約1年後の2013年4月26日、ウィリアム王子とキャサリン妃が臨席するロイヤルオープン式典が開催され、この際にはヘンリー王子や原作者J・K・ローリングも参加し、慈善団体の受益者たち数百人も関与しました。王室の訪問により、ツアーは注目を集め、訪問者にとって特別な体験となりました。

展示内容

スタジオツアーでは、映画に登場した数々のセットが実際に再現されており、食堂やダンブルドアの部屋、ダイアゴン横丁、魔法省の内部など、多岐にわたる展示があり、訪れる人々はまるで映画の中にいるかのような感覚を味わうことができます。特に「24分の1スケールのホグワーツ城」は大きな見どころの一つです。映画スタッフも協力しており、展示内容は非常に充実しています。

このスタジオツアーは、映画ファンのみならず、映画製作やデザインに興味のある人々にとっても貴重な体験を提供しています。

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