ンジャメナ

ンジャメナ：チャドの首都

ンジャメナは、チャド共和国の首都であり、最大の都市です。この都市は、他の州と共にチャドを構成する特別地域となっています。2012年の国勢調査によると、人口は約109万人であり、チャドにおいて最も人口が多い都市です。

名称

日本語話者にとって、ンジャメナは国連加盟国の首都で唯一「ン」で始まる地名として知られています。ただし、アフリカにおいては「ン（N'やN＋子音字）」で始まる地名は珍しくありません。日本語では、ヌジャメナ、エンジャメナ、ウンジャメナ、ン・ジャメナなどとも表記されます。

歴史

ンジャメナの起源は、1900年にフランス人によって建設されたフォール・ラミ（Fort-Lamy）にあります。この名前は、街の建設直前に起きたクッセリの戦い（1900年4月22日）で死亡した指揮官、アメデ・フランソワ・ラミに由来します。1973年9月7日に、アラビア語で「休息の場所」を意味するンジャメナと改名されました。市内には行政学校や医学校が存在します。

近年では、2006年と2008年に反政府勢力による侵攻を受けました。2006年4月13日には、United Front for Democratic Change（FUC）が、2008年2月2日には、Union of Forces for Democracy and Development（UFDD）を含む反政府勢力が侵攻しました。

地理

ンジャメナは、シャリ川とその支流であるロゴーヌ川の合流地点に位置しています。シャリ川とロゴーヌ川は、カメルーンとの国境の一部を形成しています。シャリ川の対岸にはカメルーンの都市クッセリがあります。ンジャメナ市域はシャリ＝バギルミ州に囲まれており、シャリ川とロゴーヌ川には河港があります。市の中心的な機能は、国内行政の中心としての政治機能です。

気候

ンジャメナの気温は、年間平均で27.8℃です。年間総雨量は556mmで、ステップ気候に属し、明確な雨季と乾季があります。

下位行政区画

ンジャメナは、10の行政区（Arrondissement）によって構成されています。各区の人口は以下の通りです（2009年時点）。

第一区：75,203人
第二区：59,260人
第三区：40,928人
第四区：72,067人
第五区：100,948人
第六区：45,500人
第七区：223,231人
第八区：184,641人
第九区：75,593人
第十区：74,047人

経済

ンジャメナは、日用品の交易中心地でもあり、家畜、塩、ナツメヤシ、穀物などが取引されています。市の主要な産業は、食肉、魚、綿花の加工です。

交通

市の北西にはンジャメナ国際空港があり、各国との主要な交通手段となっています。エールフランス、エチオピア航空、スーダン航空、カメルーン航空などが就航しています。川を挟んで対岸のカメルーンの都市クッセリとは橋で繋がっています。

教育

ンジャメナには、高等教育機関としてンジャメナ大学があります。

スポーツ

サッカーが盛んであり、ンジャメナをホームとするサッカークラブが存在します。主要なクラブとしては、Gazelle FCやGeyser FCがあります。

治安

ンジャメナでは、過去に反政府勢力が侵攻し、武力攻撃を仕掛けるなど、治安状況が極端に悪化した時期がありました。市内空港にはフランス軍の軍事施設があり、フランスが行うアフリカ地域における軍事行動の拠点の一つとなっています。

姉妹都市

トゥールーズ（フランス）
ストゥピノ（ロシア、モスクワ州）

出身者

* ヤフェット・エンドラム - サッカー選手（元チャド代表）

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