ヴァルティスラフ6世 (ポメラニア公)

ヴァルティスラフ6世（Wartislaw VI., 1345年頃 - 1394年6月13日）は、中世のポメラニア地方を統治した公の一人です。ドイツ語ではヴァルティスラフ6世、ポーランド語ではヴァルチスワフ6世と呼ばれました。彼はポメラニア＝ヴォルガスト公バルニム4世の長男として生まれ、隻眼公（ポーランド語：Jednooki）という異名を持っていました。

生涯

1365年に父バルニム4世が亡くなると、ポメラニア＝ヴォルガスト公領は1372年まで、東側のポメラニア＝シュトルプ公領と、西側のバルト公領およびヴォルガスト公領に分割されました。この時、ヴァルティスラフ6世は1377年にバルト公となり、後に弟のボギスラフ6世が亡くなるとヴォルガスト公も兼ねるようになりました。

公領の分割後、ヴァルティスラフ6世は叔父であるポメラニア＝シュトルプ公ボギスラフ5世と、父の遺領の相続権を巡って争いました。彼は1368年にヴォルガストを獲得し、デンマークと同盟を結んでメクレンブルクと戦い、同年11月6日から11日にかけてダムガルテンの戦いに参加しました。しかし、1369年7月7日にはメクレンブルク公アルブレヒト3世によって投獄され、その後18,000マルクという高額な身代金を支払い、捕らえられた家臣たちと共に釈放されました。ヴァルティスラフ6世はその後も弟ボギスラフ6世と争いを続けましたが、最終的にはポメラニア＝ヴォルガスト公領全体を弟に譲りました。また、彼は当初デンマーク女王マルグレーテ1世の側についていましたが、1378年にはリューゲン島のデンマーク領を奪うため、メクレンブルク家の側につきました。このように、ヴァルティスラフ6世の生涯は、周辺諸国との複雑な関係の中で、領土を巡る争いに明け暮れたものでした。

子女

ヴァルティスラフ6世は、メクレンブルク＝シュタルガルト公ヨハン1世の娘、アンナ・フォン・メクレンブルク＝シュタルガルトとの間に、以下の子女をもうけました。

バルニム6世（1365年頃 - 1405年） - ポメラニア公
ヴァルティスラフ8世（1373年 - 1415年） - ポメラニア公
ゾフィー（1406年没） - ブラウンシュヴァイク＝リューネブルク公ハインリヒ1世と結婚

ヴァルティスラフ6世の死後、彼の子孫はポメラニア公として、この地を統治し続けました。

参考文献

Adolf Häckermann (1876). "Bogislaw VI.". Allgemeine Deutsche Biographie (ドイツ語). Vol. 3. Leipzig: Duncker & Humblot. pp. 46–47.

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