ヴァレリオ・バルドヴィン

ヴァレリオ・バルドヴィン

ヴァレリオ・バルドヴィン氏（Valerio Baldovin）は、1966年7月25日にイタリアで生まれたバレーボール指導者です。ヴェネト州ベッルーノ県の出身で、11歳頃からバレーボールに親しみ始めました。その後、ボローニャにある高等体育研究所（ISEF）に進学し、アスリートとしての技術だけでなく、指導者としての道を本格的に学び始めました。

指導者としてのキャリアは1994年にスタートしました。イタリア国内の様々なクラブチーム、例えばスキオ・スポーツ、アルティファー・ザネ、サミア・スキオ、サミア・モンテッキオなどで経験を積み、指導者としての手腕を磨きました。2002年には、初めてセリエA2に所属するチームの指揮を執り、さらに高いレベルでの指導に挑戦しました。

イタリアバレーボール連盟からもその能力が認められ、代表チームの指導にも携わることになります。2006年にはイタリア男子U19代表チームのコーチを務め、将来を担う若い世代の育成に貢献しました。さらに2010年からは、同チームの監督として采配を振るい、ナショナルチームでの実績を積みました。

クラブチームでのキャリアにおいては、特にパッラヴォーロ・パドヴァでの功績が挙げられます。2011年にパドヴァの指導陣に加わり、当初はU19チームを指導しました。その後、2013年にはセリエA2に所属していたトップチームの監督に昇格しました。バルドヴィン氏の指導の下、チームは着実に力をつけ、翌2014年にはイタリアバレーボールリーグのトップカテゴリーであるセリエA1への昇格を見事に果たしました。このパドヴァ時代には、2019年シーズンに日本の代表的なバレーボール選手である石川祐希が所属しており、バルドヴィン監督の下でプレーしました。

パドヴァを離れた後、2020年からはビーボ・ヴァレンティアの監督を務めました。ここでも日本人選手との縁があり、2021年シーズンには日本代表の西田有志がチームに加入し、バルドヴィン氏の指導を受けることとなりました。

そして2022年、日本のV.LEAGUE DIVISION1 MENに所属するウルフドッグス名古屋の監督に招聘されました。イタリアで長年培った経験と手腕を日本で発揮し、就任初年度となる2022-23シーズンにおいて、チームをV.LEAGUE DIVISION1 MENの優勝へと導くという快挙を成し遂げました。この圧倒的な成果は高く評価され、同シーズンの優勝監督賞、そして松平康隆賞をW受賞するという栄誉に輝きました。

ヴァレリオ・バルドヴィン氏は、育成年代からトップリーグ、そしてナショナルチームに至るまで、多岐にわたる指導経験を持ち、イタリア国内のみならず、日本においてもリーグ優勝という確かな結果を残した国際的なバレーボール指導者です。

主な指導歴

スキオ・スポーツ（1994-1998年、2002-2006年）
アルティファー・ザネ（1998-1999年）
サミア・スキオ（1999-2000年）
サミア・モンテッキオ（2000-2002年）
イタリア男子ジュニア代表（2006-2011年）
パッラヴォーロ・パドヴァ（2011-2020年）
ビーボ・ヴァレンティア（2020-2022年）
ウルフドッグス名古屋（2022年-）

もう一度検索