ヴァージン・コーラ

ヴァージン・コーラは、ヴァージン・グループとカナダの飲料メーカーが共同開発したコーラです。1994年、既存のコーラ市場に風穴を開けるべく、イギリスで発売されました。既存の巨大企業、コカ・コーラやペプシコーラに対抗する、いわば挑戦者として登場したのです。

その戦略は成功を収め、イギリスでの販売開始後、瞬く間に西欧諸国や南アフリカにも販路を拡大しました。1998年にはアメリカ市場にも進出を試みましたが、残念ながら撤退を余儀なくされます。

日本においては、1995年にダイエーやローソンといった大手小売チェーンを通じて販売が開始されました。その後、沖縄サンポッカとの提携により沖縄県でも販売され、1999年にはポッカコーポレーション（現・ポッカサッポロフード＆ビバレッジ）との提携により全国展開を果たします。現在、日本で販売されているヴァージン・コーラは、このポッカサッポロフード＆ビバレッジとの提携によるものです。

ヴァージン・コーラの大きな特徴として、まずリチャード・ブランソン会長のサインが缶に記されていることが挙げられます。「私流にいえばヴァージンコーラは世界で最高のコーラです」という、ブランソン会長の自信に満ちたコメントも添えられています。

さらに、ペットボトルのデザインも独特です。女優パメラ・アンダーソンのボディラインを模したデザインで、「パミーボトル」と呼ばれています。この特徴的なペットボトルは、日本市場では販売されていません。缶のデザインと合わせて、ヴァージン・コーラはブランドイメージを非常に重視していることが見て取れます。

ヴァージン・コーラは、世界的な規模での販売展開を目指したものの、アメリカ市場などでの撤退という苦い経験もしています。しかし、日本市場では現在も販売が継続されており、独自のブランド戦略と、日本におけるパートナーとの協力関係がその成功を支えていると言えるでしょう。ヴァージン・グループが持つ、型破りな挑戦とマーケティング戦略が凝縮された製品として、ヴァージン・コーラは今後も注目を集め続けるかもしれません。

もう一度検索