ヴィアモール江南

ヴィアモール江南（VIA MALL KOUNAN）は、愛知県江南市松竹町に所在する、ユニー株式会社が管理・運営を手掛ける大型ショッピングセンターです。その中核をなす店舗は、食料品から衣料品、生活用品まで幅広い品揃えを誇るアピタ江南西店です。

当施設の開発は、かつて敷島紡績株式会社（現・株式会社シキボウ）の江南工場が稼働していた土地の一部が、工場の規模縮小に伴い遊休地となったことが始まりでした。ユニー株式会社は、この遊休地のうち北西部分を2003年（平成15年）3月に約31億円で取得し、新たな商業施設の建設に着手しました。開発にあたっては、施設の建設と並行して、敷地北側や西側の周辺道路についても整備・拡幅が行われ、アクセス環境の向上も図られています。翌2004年の春からは、鴻池組による建設工事が進められ、現在の地上3階建て、屋上駐車場を備えた鉄骨造りの建物が完成しました。

「VIA MALL」という名称は、イタリア語で「街」を意味する「ヴィア（VIA）」と、英語で「木陰の散歩道」や「商店街」を指す「モール（MALL）」を組み合わせた造語であり、賑わいと憩いの空間をイメージして名付けられました。

ヴィアモール江南がオープンした時期は、日本の小売業界において、従来の単独型総合スーパーから、様々な専門店を集積させたモール型ショッピングセンターへと主流が移り変わる過渡期にあたっていました。当施設は、ユニー株式会社にとっても、その後全国に展開することとなる大型ショッピングモール「ウォーク」シリーズの導入に向けた、重要な試金石、あるいは布石となる店舗として位置づけられています。

本施設はまた、江南市村久野町にかつて存在した「ビアアピタ江南」（VIA APiTA、現在のMEGAドン・キホーテUNY江南店）が担っていた文化・カルチャー関連の機能の一部を事実上引き継いでおり、「VIA」の冠称が継承されている点も特徴です。さらに、2006年2月に改装を行い、食品特化型店舗「アピタ江南店食品館」となった旧アピタ江南店から、衣料品、生活雑貨、住居関連品などの部門機能を引き継ぐ後継店舗としての側面も持っています。

施設の完成後も敷地内の開発は進められ、2007年（平成19年）3月には、ゆったりと寛げる大型日帰り温泉施設「松竹温泉 天風の湯」が開業し、ショッピング以外の楽しみも提供しています。

建物は地上3階建てで、核店舗のアピタ江南西店に加え、多様な専門店が出店しています。1階にはカジュアルウェアのオリヒカ、宝飾品のミルフローラ、ファーストフードのミスタードーナツ、カフェのスターバックスなどが入居しています。2階にはフィットネスクラブのティップネス、書籍・雑貨店のヴィレッジヴァンガード、飲食店、カジュアルウェアのユニクロ、靴販売のABCマートなどが軒を連ねています。

近隣には、イオンモール扶桑やイオンモール木曽川（旧キリオ）、イオンモール各務原インターといった大型商業施設が立地しており、競争の激しい商業地域に位置しています。ユニーグループの店舗としては、既述のMEGAドン・キホーテUNY江南店をはじめ、ピアゴ布袋店、アピタパワー木曽川店、MEGAドン・キホーテUNY大口店、テラスウォーク一宮店なども近隣に所在しています。

公共交通機関を利用する場合、名鉄犬山線「江南駅」で下車後、名鉄バスの「ヴィアモール経由江南団地行き」または「江南団地経由江南厚生病院行き」に乗車し、「ヴィアモール前」バス停で下車すると、徒歩約3分でアクセスできます。また、名鉄名古屋本線またはJR東海道本線の「名鉄一宮駅」・「尾張一宮駅」から名鉄バスの「江南団地行き」に乗車し、「ヴィアモール前」バス停で下車する方法もあり、こちらも徒歩約3分です。

地域住民の生活を支えるショッピング機能に加え、文化・レジャー要素も併せ持つヴィアモール江南は、愛知県江南市における主要な商業拠点の一つとして、日々多くの人々が訪れています。

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