ヴィッラフランカの休戦

ヴィッラフランカの休戦について

ヴィッラフランカの休戦（伊: Armistizio di Villafranca）は、1859年にイタリア統一戦争において、サルデーニャ王国を支援していたフランスとオーストリア帝国との間に結ばれた重要な合意です。この和約は、イタリアの統一に向けた流れを大きく変えることとなりました。

経緯

第二次イタリア統一戦争の最中、サルデーニャ王国はフランスの支援を受けてオーストリア帝国に対抗していました。しかし、戦局が進むにつれ、フランスはオーストリアとの和平を模索するようになります。1859年7月9日、フランスはサルデーニャに対する告知なしにオーストリアとの和約交渉を始めました。

和約の成立

7月11日、交渉はヴィッラフランカ・ヴェロネーゼのガンディーニ＝ブーニャ＝ボッタジーシオ宮殿で行われ、フランスのナポレオン3世とオーストリアのフランツ・ヨーゼフが合意に達しました。この合意において、以下の内容が盛り込まれました。

• - ヴェーネト州は引き続きオーストリアの領土とする。
• - ロンバルディアはサルデーニャ王国に譲渡。
• - トスカーナ及びモデナにおいて、亡命君主を戻すことが合意されました。

この内容によって、オーストリアは一部の地域を維持しつつ、サルデーニャに対する譲歩を行う形となりました。

正式な調印

その後、1859年11月にスイスのチューリヒにおいて、正式な調印が行われました。この場で結ばれた合意は「チューリッヒ条約」として知られ、ヴィッラフランカの休戦の内容が最終的に確定されたことになります。これにより、サルデーニャ王国はロンバルディアを手に入れ、イタリア統一に向けた一歩を踏み出したのです。

歴史的な影響

この和約は、イタリア全体の運命に重大な影響を与えました。フランスとオーストリアはこの合意を経て、それぞれ自国内の政策を調整し、イタリアの他の地域における運動に新たな影響を及ぼしました。サルデーニャはロンバルディアを獲得することで、その統一を推進し、最終的にはイタリア王国の成立へと至る道を整えていくことになります。

参考文献

この重要な歴史的事件に関する詳しい情報は、森田鉄郎、重岡保郎著の『世界現代史22 イタリア現代史』、山川出版社の1977年版を参照してください。

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