ウィーヴ

株式会社ウィーヴの概要

株式会社ウィーヴは、東京都渋谷区を本社とする企業で、アニメの企画や制作、関連書籍の出版、キャラクター商品のライセンス管理など多岐にわたる事業を展開していました。創業は1988年にさかのぼり、初めは「イオン」という社名でスタートしましたが、同名の他企業と混同されることが多かったため、2002年に現在の「ウィーヴ」という名前に改められました。

事業内容

ウィーヴの主な特徴は、テレビアニメの企画・制作、知的所有権の取得と管理、そして海外出版物の翻訳・編集や広告代理業務を一手に行っている点にあります。このため、彼らは不況に強い「三位一体」のビジネスモデルを確立し、番組制作の効率化を図っていました。

特に2003年には、アメリカのテレビ番組「セサミストリート」のマスターライセンスを獲得し、キャラクターグッズの開発やプロモーションを手掛けるなど、商標権の管理にも力が入れられました。2000年代に入ると、「おねがいマイメロディ」シリーズが高視聴率を記録し、大成功を収めました。

ウィーヴはタカラトミーとも関係が深く、彼らの企画するアニメ番組に対するスポンサーや商品開発を行っていました。2006年からは、独自に企画した完全オリジナルアニメ『ワンワンセレプー それゆけ!徹之進』を放送し、こちらも高視聴率を記録したものの、商品化に関する問題から4クールで放送終了となりました。

出版事業と合併

2006年には、ソニー・マガジンズの書籍出版部門を買収し、新たに「ヴィレッジブックス」を設立しました。ウィーヴは、この新会社の編集および発行を行い、営業や販売業務はソニー・マガジンズが代行していましたが、2008年には関係が解消され、最終的には2011年にヴィレッジブックスがウィーヴに統合される形で合併が完了しました。

上場廃止と吸収合併

2008年以降、株価が低迷し、上場廃止基準を満たさないほどの時価総額に陥りました。この状況を受け、アント・コーポレートアドバイザリーによるマネジメント・バイアウトが行われ、2009年に株式は全て買収され、上場は廃止されました。その後、2012年にフリューが全株を取得し、ウィーヴはその傘下となりました。

2019年7月、ウィーヴはフリューに吸収合併されることが決定し、社名は消滅。多くのプロデューサーがフリューに移籍し、ウィーヴの長い歴史に幕を下ろしました。

代表的な作品

ウィーヴは多数のアニメを企画・製作しており、代表作には『おねがいマイメロディ』シリーズや『ワンワンセレプー それゆけ!徹之進』が含まれます。その他にも、様々なキャラクターを用いた作品や、二次ライセンス作品も手掛けています。例えば、アニメ『サンリオ・マイメロディ』のスピンオフや、『トランスフォーマー』シリーズなどが挙げられます。

結論

ウィーヴは、多様なアニメ制作とライセンス管理を行う企業として、日本のアニメ業界に数々の影響を与えてきました。しかし、経済的な背景から長い歴史の終焉とともに解散を迎えました。

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