ヴェティ・トゥポウ

ヴェティ・トゥポウ

ヴェティ・トゥポウ（Vueti Tupou）は、2000年4月2日にフィジーで生まれたラグビー選手である。主にフォワード第二列にあたるロック（LO）のポジションを担い、ジャパンラグビーリーグワンに所属する静岡ブルーレヴズの一員として活動している。身長190センチメートル、体重115キログラムという体格は、ロックとしてラインアウトやスクラム、ブレイクダウンといった局面で力を発揮する上で大きな強みとなっている。

キャリア初期と日本への渡航

トゥポウはフィジーでラグビーの基礎を築き、若い頃からその才能を示していた。特に、U18フィジー代表チームに選出された経験は、彼が国内でも将来を嘱望される選手であったことを物語っている。高校卒業後の進路として、彼は日本を選んだ。

2020年にフィジーのルリアン・メモリアルハイスクールを卒業した後、日本の摂南大学へ進学。大学ラグビーの世界に身を置き、日本独自のプレースタイルや環境に適応しながら、自身のスキルとフィジカルを磨き続けた。大学での経験は、その後のプロキャリアにおいて重要な土台となった。

プロフェッショナルとしての歩み

大学での活動を経て、トゥポウは日本最高峰のラグビーリーグであるジャパンラグビーリーグワンへの挑戦を決意。2024年、静岡ブルーレヴズへの加入が発表され、プロフェッショナルプレーヤーとしてのキャリアをスタートさせた。

彼のプロデビューは、非常に印象的なものとなった。2024年2月24日に行われたJAPAN RUGBY LEAGUE ONE 2023-24シーズン第7節、三菱重工相模原ダイナボアーズとの一戦において、トゥポウは途中出場ながら日本の公式戦で初めてピッチに立った。このデビュー戦で、彼は持ち前のパワーと機動力を活かし、見事にトライを記録。チームへの貢献度を示すとともに、自身の存在感を強くアピールした。

ロックというポジションは、ラインアウトでのボール獲得やスクラムでの推進力、さらにはフィールドプレーにおける密集でのボール争奪やタックルなど、多岐にわたる役割を求められる。トゥポウの体格とフィジー出身選手特有の強靭さ、そして日本の大学で培った緻密さが融合すれば、ブルーレヴズにとって重要な戦力となることは間違いない。デビュー戦でのトライは、そのポテンシャルの一端を示したものと言える。

今後のリーグ戦での活躍や、チーム内での定位置争い、さらなる成長に大きな期待が寄せられている若手プレーヤーである。

関連情報

摂南大学ラグビー部
静岡ブルーレヴズ

もう一度検索