一二三書房

一二三書房：出版業界を彩る老舗出版社の軌跡

1951年、東京都千代田区に設立された一二三書房は、日本電信電話公社の訓練教材印刷出版から事業を開始した出版社です。当初は官公庁向けの教材制作が中心でしたが、時代と共に事業領域を拡大し、現在では一般書籍、電子書籍、ライトノベル、Web小説、コミックなど、多岐にわたる出版物を手がけるまでに成長しました。

発展の歴史：時代とともに変化する出版スタイル

設立当初は、日本電信電話公社をはじめ、郵政省、文部省、厚生省、自治省、農林省といった官公庁向けの訓練教材の企画、制作、印刷を主な業務としていました。その後、1970年には『電気通信小六法』の発行を開始し、専門性の高い分野にも進出。1990年代にはネットワーク関連書籍の出版や、一般書籍、自費出版の企画出版にも着手しました。

2000年代に入ると、デジタル化の流れを受け、電子書籍タイプのデジタルマニュアル提供を開始。さらに、企業向けのWeb版営業ツールの提供や、ゲーム関連図書の出版を目的とした子会社の設立など、新たなビジネスモデルの構築にも積極的に取り組んでいます。

多様なレーベルと出版物：幅広い読者層へのアプローチ

一二三書房は、小説、コミックなど、多様なジャンルの出版物を展開しています。小説レーベルとしては、『桜ノ杜ぶんこ』『オトメイトノベル』『サーガフォレスト』『オルギスノベル』『ブレイブ文庫』『一二三文庫』など、ライトノベルから女性向け小説まで幅広いラインナップを誇ります。

コミックレーベルにおいても、『ポルカコミックス』『ノヴァコミックス』『ラワーレコミックス』『ビアンコ コミックス』など、複数のレーベルを展開し、女性向けからBLまで、多様なニーズに対応した作品を提供しています。また、外部企業とのコラボレーションも積極的に行っており、SANKYOとの共同レーベル『コミックポルカ』なども展開しています。

デジタル戦略と新たな挑戦：時代の変化に対応する柔軟性

近年では、オンラインストア『一二三書房ストア』、『123＠ストア』の運営や、オンラインくじ『くじコレ』の運営開始など、デジタル戦略にも積極的に取り組んでいます。また、小説コンテストやコミックコンテストの開催など、新たな才能の発掘にも力を入れています。2018年には株式会社エディアと資本業務提携契約を締結し、完全子会社となりました。これは、更なる事業拡大と安定的な経営基盤の構築に向けた重要なステップと言えるでしょう。

今後の展望：出版業界における更なる進化

一二三書房は、創業以来、時代の変化に合わせて事業を柔軟に変化させてきました。今後も、多様なジャンルの出版物やデジタルサービスの提供を通じて、読者や社会への貢献を目指していくものと期待されます。その歴史と実績は、出版業界における老舗出版社としての存在感を示しており、今後の更なる発展に注目が集まります。

主要レーベル一覧

小説
サーガフォレスト
ブレイブ文庫
一二三文庫

コミック
ポルカコミックス
ノヴァコミックス
ラワーレコミックス
ビアンコ コミックス
マンガBANGコミックス (発行：Amazia)

過去の刊行物
桜ノ杜ぶんこ
オトメイトノベル
オルギスノベル
電気通信小六法

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