一夕二聴なつメロ大全集

KBS京都 なつメロラジオ番組の歴史：上岡龍太郎から桂春蝶へ

1975年から1988年にかけて、KBS京都では長きに渡り、なつメロをテーマにしたラジオ番組が放送されました。その歴史は『上岡龍太郎のナツメロ歌謡曲』から始まり、『上岡龍太郎のなつメロ大全集』、そして『一夕二聴なつメロ大全集』へと受け継がれていきました。本記事では、この3つの番組について詳細に解説します。

1. 上岡龍太郎のナツメロ歌謡曲 (1975年4月7日～1979年3月30日)

番組開始当初は、上岡龍太郎氏が月曜日から金曜日まで毎日出演。18時からの52分間、幅広い世代に愛される懐かしい歌謡曲の数々を届けていました。この番組は、後に続く「なつメロ大全集」シリーズの礎を築いた重要な番組と言えるでしょう。放送時間は、月曜日～金曜日 18:00 - 18:52 でした。

2. 上岡龍太郎のなつメロ大全集 (1979年4月2日～1985年3月29日)

『ナツメロ歌謡曲』の後を受け継いだこの番組は、放送時間を16時30分から18時へと変更。上岡龍太郎氏が引き続き全曜日を担当していました。番組内容は、リクエスト曲を中心に、リスナー参加型のコーナーや、上岡氏独特のトークも人気を博しました。

1984年4月からは、上岡氏のスケジュール都合により、金曜日の放送が別の番組枠に変更。月曜日から木曜日までの放送となりました。この変更は、後番組『一夕二聴なつメロ大全集』へと繋がる重要な転換期となりました。放送時間は、1979年4月2日～1984年3月30日は月曜日～金曜日 16:30 - 18:00、1984年4月2日～1985年3月29日は月曜日～木曜日 16:30 - 18:00 でした。

コーナー例

お笑い歳時記 (1982年3月まで)
格言・名言・大放言 (1982年4月から)
街角リクエスト
ニュース・交通情報・明日の交通取締情報

3. 一夕二聴なつメロ大全集 (1985年4月1日～1988年4月3日)

1985年4月からは、番組はさらに大きな変化を迎えました。まず、月曜日から木曜日までの15時から17時まで、テレビとラジオで同時放送されるようになりました。このテレビ放送開始を機に、番組名は「一夕二聴（いっせきにちょう）」と改名されました。「一石二鳥」をもじったこのタイトルは、ラジオとテレビの同時放送という番組形態を巧みに表現しています。

上岡龍太郎氏は月曜・火曜日に出演し、水曜・木曜日は二代目桂春蝶氏が担当。また、テレビ放送では、リクエスト曲の合間にホワイトボードにイラストを描く「お絵描きギャル」、街頭インタビューを行う「お出かけギャル」「お出かけマン」といった新たなキャラクターが登場し、番組に華を添えました。

1986年には、ラジオカーによる街頭リクエスト企画を実施。街頭でリクエストしてくれた人の中から2名、はがきでのリクエストから3名に、番組オリジナルのテレホンカードがプレゼントされるなど、リスナー参加型の企画も盛んに行われました。放送時間は、月曜日～木曜日 15:00 - 17:35 でした。

コーナー例

かたつむり大作戦なつメロコーヒーブレイク
得々放談 (1987年まで)
今週のレコード室
クローズアップ京都
街角ジャンケンポン → 街角イントロクイズ
街角リクエスト
想い出は歌とともに
なつメロテーマリクエスト (1987年から)
ワンポイント歌謡曲
夕刊ひろい読み
芸能スポーツ談義
ニュース・交通情報・天気予報・明日の交通取締情報・京都婦警だより（木曜日）

まとめ

3つの番組を通して、上岡龍太郎氏や桂春蝶氏、そして多くのアシスタントやスタッフの尽力によって、KBS京都のなつメロラジオ番組は、長年にわたりリスナーに愛され続けました。これらの番組は、単なる音楽番組にとどまらず、時代を反映したトークや企画、そして個性豊かな出演者たちが織りなす独特の雰囲気によって、多くのリスナーに深く記憶される、かけがえのない存在でした。

もう一度検索