一括記載コード

一括記載コード

一括記載コードとは、アマチュア局の免許申請における電波型式の表記を簡略化するために、総務省が定めたコードです。無線局免許手続規則に基づく告示によって、特定のアマチュアバンドにおいて使用が認められています。

概要

このコードは、申請書類（工事設計書を除く）の記入や無線局免許状への記載を簡素化することを目的として、日本国内でのみ使用されています。個々の電波型式を直接示すものではなく、具体的な電波型式は工事設計書に記載する必要があります。国際的には通用しないため、海外のアマチュア局との交信においては、適切な電波型式を別途示す必要があります。

構成

一括記載コードは、2020年8月19日現在、以下の形式で構成されています。

1桁の数字: コードに含まれる全ての電波型式を発射するために、最低限必要なアマチュア無線技士の資格級を表します。
2桁の英字:
1文字目は、コードが適用される周波数帯（LF/MF/HF/VHF/SHF）の頭文字を示します。
2文字目は、電波型式の分類種別を示します。

一括記載コードに含まれない周波数帯（4630kHz、24GHz帯以上）や電波型式を使用する場合は、個別に周波数帯と電波型式を記載して申請する必要があります。

沿革

2004年（平成16年）: 総務省告示第507号が制定され、3.5MHz帯から10.4GHz帯までが規定されました。
2009年（平成21年）: 総務省告示第127号により全部改正が行われ、135kHz帯と1.8/1.9MHz帯が追加されました。
2015年（平成27年）: 平成26年総務省告示第431号による一部改正で、475kHz帯が追加されました。
2020年（令和2年）: 令和2年総務省告示第242号による一部改正が行われ、475kHz帯と1.8MHz/1.9MHz帯の規定が改定されました。

一括記載コードは、アマチュア無線の免許申請手続きを簡略化するための便利なツールですが、その内容を正確に理解し、適切な電波型式を使用することが重要です。特に、海外のアマチュア局との交信においては、国際的に通用する電波型式を意識する必要があります。

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