135kHz帯

135kHz帯（2200メートル帯）について

135kHz帯は、アマチュア無線に割り当てられた周波数帯の中で最も低い周波数帯です。この周波数帯は、波長が約2200メートルに相当するため、「2200メートル帯」とも呼ばれます。2007年の世界無線通信会議（WRC-07）でアマチュア業務への割り当てが決定され、全てのITU地域で二次業務として利用されています。ただし、実効輻射電力は最大1ワットに制限されています。アマチュアバンドの中で唯一長波（LF）に属しており、長波放送帯域のすぐ下に位置しています。

歴史

2007年11月9日、国際電気通信連合（ITU）のWRC-07にて、135.7 - 137.8 kHzの帯域がアマチュア業務に二次業務として割り当てられました。これは、アマチュア無線家にとって長波帯を利用する機会が公式に認められたことを意味します。しかし、ITUによる正式な割り当て以前にも、一部の国ではアマチュア業務のために長波の使用が許可されていました。例えば、イギリスでは1996年から2003年の間、73kHzというさらに低い周波数帯の使用が許可されていました。また、実験的な利用として免許なしで使用を許可している国も存在します（LowFER）。

国際的な周波数割り当て

ヨーロッパの多くの国では、CEPT/ERC勧告62-01 Eに基づき、135.7 - 137.8 kHz帯域をアマチュア無線に割り当てています。この割り当ては二次業務として行われ、最大放射電力は1ワットに制限されています。この周波数帯の一次業務は、海上移動業務および固定業務に割り当てられており、主な用途としては海軍の片方向送信や無線測位システムがあります。

技術的な課題

135kHz帯のような低周波での電波送信には、特殊な機器が必要です。実効輻射電力が最大1ワットに制限されているため、この出力を達成するためには高度な技術が求められます。また、受信に関しても、自然ノイズ（QRN）や人工的な干渉（QRM）の影響を受けやすいため、困難を伴います。これらの理由から、135kHz帯での通信には、コンピュータで生成された非常に遅いモールス符号が用いられます。この伝送方式は「QRSS」と呼ばれ、「モールス符号を遅くしてください」という意味のQ符号である「QRS」に、slowの「S」を加えたものです。さらに「S」を2つにすることで、その遅さを強調しています。

使用が許可されている国

135kHz帯は、世界中の多くのアマチュア無線家によって利用されています。以下に、バンド割り当てが既知の国を地域別に示します。

ITU第1地域

ヨーロッパの多くの国

ITU第2地域

カナダ：2009年12月にアマチュア業務に割り当てられました。
フランスの海外県・海外領土：135.7 - 137.8 kHzが割り当てられています。

ITU第3地域

オーストラリア：2009年1月1日にアマチュア業務に割り当てられました。
日本：2009年3月30日に135.7 - 137.8 kHzがアマチュア業務に割り当てられました。
ニュージーランド：130 - 190 kHzがアマチュア業務に割り当てられており、最大放射出力は5ワットです。
フィリピン：2012年8月30日に135.7 - 137.8 kHzがアマチュア業務に割り当てられました。

実験的業務のみ運用を認めている国

アメリカ合衆国：連邦通信委員会（FCC）は、アマチュア無線家が実験用ライセンスを申請することを認めています。

関連項目

アマチュア無線
アマチュア無線の周波数帯
長波
* LowFER

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