一柳末延

一柳末延（ひとつやなぎ すえのぶ）

一柳末延は、江戸時代後期に播磨国小野藩の第9代藩主を務めた人物です。文化人との交流を深め、藩政に貢献しました。

生涯

8代藩主・一柳末周の長男として江戸で生まれました。天保2年（1831年）に父の隠居により家督を継ぎましたが、その治世は多難を極めました。

天保4年（1833年）には、領内の加古川で世直し一揆が発生し、その対応に追われました。領民の不満を鎮めるべく、様々な対策を講じたと考えられます。

文化面では、天保7年（1836年）に国学者の大国隆正を招聘し、藩校である帰正館を創設しました。これは、藩士の教育水準向上を図るとともに、国学の振興を目指したものでしょう。藩士の育成に力を注ぎました。

安政2年（1855年）3月27日に小野で亡くなり、跡を長男の末彦が継ぎました。墓所は小野市垂井町の光明寺にあります。

系譜

父：一柳末周（1791-1853）
母：藤堂高嶷の娘
正室：タカ - 秋月種任の娘
子女：
長男：一柳末彦（1843-1881）
女子：高木正坦正室 - のち朽木之綱正室、のち斯波喜氏室
女子：青木某室

人物

藩主として領民のために尽力し、藩校の創設など教育にも力を入れるなど、多岐にわたる功績を残しました。文化人との交流を積極的に行うなど文化的な造詣も深く、その知識や人脈を藩政に活かしたと考えられます。

参考文献

一柳貞吉『一柳家史紀要』1933年。
* デジタル版 日本人名大辞典+Plus『一柳末延』 - コトバンク

もう一度検索