一柳直次

一柳直次

一柳直次は、江戸時代前期に活躍した大名であり、播磨国小野藩の2代藩主として知られています。元和9年（1623年）に丹波園部藩主・小出吉親の次男としてこの世に生を受けました。

生涯

寛永10年（1633年）、直次は11歳という若さで徳川家光に初めて謁見しました。その後、寛永19年（1642年）には、一柳家の先代である直家の臨終に際し、養子として迎えられることになります。この縁組は、直次の姉が一柳直頼（小松藩主）の妻であったことが背景にありました。

直家は、自身の娘を直次に娶わせ、遺領を継がせようとしましたが、この計画は末期養子の禁に抵触するという理由で幕府から咎めを受けることとなりました。寛永20年（1643年）3月15日、一柳家は伊予国の1万8600石を収公されるという処分を受けます。しかし、直家と直次の婚姻は許可され、播磨国加東郡に1万石が新たに与えられました。この結果、小野藩の所領は2万8600石から1万石へと大幅に減少することとなりました。

同年4月1日、直次は徳川家光に拝謁し、家光と家綱に刀を献上しています。同年5月には、封地に赴く暇を賜り、参勤交代を行うこととなりました。

加東郡の分領支配のために置かれていた敷地陣屋（現在の小野市敷地町、大部小学校付近）は規模が小さかったため、承応2年（1653年）に直次は小野陣屋（小野市西本町、小野市立小野小学校付近）へと拠点を移しました。

万治元年（1658年）12月27日、直次は江戸上野の寒松院にて36歳という若さでこの世を去りました。跡は長男である末礼が継ぐこととなりました。

参考文献

『寛政重修諸家譜』巻第六百四
『[寛政重修諸家譜]] 第四輯』（国民図書、1923年）[国立国会図書館デジタルコレクション
『新訂寛政重修諸家譜 第十』（八木書店、1965年）
一柳貞吉『一柳家史紀要』1933年。国立国会図書館デジタルコレクション

外部リンク

* 一柳直次 - コトバンク

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