一般社団法人及び一般財団法人に関する法律

一般社団法人及び一般財団法人に関する法律について

一般社団法人及び一般財団法人に関する法律（平成18年6月2日法律第48号）は、日本の法人制度における重要な法律の一つです。この法律は、一般社団法人と一般財団法人の設立、組織、運営、そして管理について包括的に定めています。行政改革関連5法のうち、公益法人制度改革に関連する3法の一つとして位置づけられ、2008年12月1日に施行されました。

法律の概要

この法律が制定される以前は、公益法人（社団法人および財団法人）の設立には主務官庁の許認可が必要でした。しかし、本法の制定により、事業の公益性の有無に関わらず、社団・財団法人の設立がより簡便になりました。法が定める要件を満たせば、許認可を待つことなく法人を設立できる準則主義が採用されています。

特に、財団法人については、従来は基本財産1億円以上が設立の目安とされていましたが、本法では300万円以上で法人格を取得できるようになりました。また、中間法人法によって規定されていた中間法人も、本法の法人に統合され、中間法人法は本法の施行と同時に廃止されました。

公益法人としての税制優遇

本法によって設立された法人が税制上の優遇措置を受けるためには、別途制定された公益法人認定法に基づき、行政庁（内閣総理大臣または都道府県知事）から公益認定を受ける必要があります。認定を受けた法人は、公益社団法人または公益財団法人と称され、法人税や寄付金に関する税制上の優遇を受けられます。ただし、公益認定を受けた法人は、行政庁の監督を受けることになります。

法律の沿革

この法律の制定までの主な経緯は以下の通りです。

2006年3月10日：閣議決定を経て、法律案が衆議院に提出。
2006年3月23日：衆議院で審議開始。
2006年4月19日：衆議院行政改革特別委員会で一部修正の上、可決。
2006年4月20日：衆議院本会議で可決。
2006年4月24日：参議院で審議開始。
2006年5月25日：参議院行政改革特別委員会で可決。
2006年5月26日：参議院本会議で可決、法案が成立（7項目の附帯決議を採択）。
2008年12月1日：法律施行。

法律の構成

この法律は、以下の章で構成されています。

第一章：総則
第二章：一般社団法人
第三章：一般財団法人
第四章：清算
第五章：合併
第六章：雑則
第七章：罰則

関連事項

この法律に関連する主な事項は以下の通りです。

公益法人
社団法人
財団法人
中間法人

外部リンク

公益法人制度関係法令とガイドライン - 内閣府 公益法人information
一般社団法人及び一般財団法人に関する法律 e-Gov法令検索
一般社団法人及び一般財団法人に関する法律施行令 e-Gov法令検索
一般社団法人及び一般財団法人に関する法律施行規則 e-Gov法令検索
『一般法人法』 - コトバンク

この法律は、日本の法人制度を大きく変革するものであり、非営利活動を行う法人にとって重要な基盤となっています。

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