一迅社
株式会社一迅社について
株式会社一迅社（いちじんしゃ、Ichijinsha Inc.）は、日本における著名な出版社の一つであり、特に漫画雑誌や単行本、女性向け小説、ゲームやアニメ関連の書籍など、幅広いジャンルにわたって刊行していることが特徴です。社名の由来は、かつての社名「一賽舎」とスタジオDNAにあります。同社は講談社の関連会社であり、音羽グループに属しています。
沿革
一迅社の歴史は、1992年に原田修が設立した有限会社スタジオDNAにさかのぼります。初めはコミック誌やゲーム誌の外注編集を行っていました。名の知れた雑誌としては、スクウェア・エニックスの『月刊少年ギャグ王』や、光文社の「火の玉ゲームコミック」シリーズなどが挙げられます。
1998年にはスタジオDNAが株式会社に移行し、自社での出版活動に着手。特に、ゲームアンソロジーコミックの刊行が中心となり、外注編集も行いつつ成長を続けました。*
2001年12月には新宿区にて、杉野庸介が株式会社一賽舎を設立し、翌年には『月刊コミックZERO-SUM』を創刊しました。このトピックはエニックスとの関わりを背景にしたものです。
2005年3月には、一賽舎とスタジオDNAが合併し、一迅社として新たなスタートを切ります。その後も、たくさんの雑誌が創刊されており、特に2005年7月にはガールズラブ専門誌『コミック百合姫』が、また2005年12月には少年向けの『月刊ComicREX』が登場しました。
その後、次々と新しいレーベルが展開され、2006年には4コマ漫画雑誌『まんが4コマKINGSぱれっと』が創刊され、2008年には「一迅社文庫」や「一迅社文庫アイリス」といったライトノベル系のレーベルも生まれました。さらに、以降も様々なレーベルの創刊が続き、2023年には最新マンガレーベル『comic HOWL』が設立されました。
主な刊行物
一迅社が手掛ける雑誌には、以下のようなものがあります。
さらに、国内だけではなく、海外作品の翻訳・ローカライズを行う『カラフルハピネス』なども展開され、国際的な視点も持ち合わせています。
不祥事
一迅社は、これまでの歴史の中でいくつかの不祥事も経験しています。特に『コミック百合姫』におけるサイン色紙プレゼント企画では、当選者への発送が数年にわたり行われない事態が発覚し、業界でも話題となりました。その他にも、著作権処理の不備や、ノベライズ版の刊行遅延などの問題が報じられ、会社はそれに対して公表と謝罪を余儀なくされました。
まとめ
株式会社一迅社は、日本の漫画業界において重要な役割を果たす出版社であり、さまざまなジャンルの書籍を通じて多くの読者に親しまれています。今後も、その革新性を保ちながら、より多くのクリエイティブなコンテンツを提供していくことでしょう。
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