丁寧 (卓球選手)

丁寧（Ding Ning）

丁寧（ていねい）は1990年6月20日生まれで、中国の黒竜江省大慶市出身の卓球選手です。身長は172cmで、彼女は2017年6月時点で世界ランキング1位を記録しました。卓球界で非常に成功した選手であり、2011年、2015年、2017年の世界卓球選手権で優勝し、さらに2016年のリオデジャネイロオリンピックで女子シングルスの金メダルを獲得しました。彼女は五輪、世界選手権、そしてワールドカップの三大大会でシングルスにおいて全て優勝した、いわゆる「大満貫」の達成者です。

略歴・エピソード

丁寧の父はスピードスケート選手、母はバスケットボール選手というスポーツ一家に育ちました。7歳の頃に大慶市体育学校に入学し、10歳の時に中国ナショナルチームのコーチである周樹森に見出されて、北京市のチームに参加することとなります。2005年にはオーストリアのリンツで行われた世界ジュニア卓球選手権に参加し、シングルス、ダブルス、団体すべてで優勝を果たしました。その後、彼女は2009年にもアジア卓球選手権で成功を収めます。

国際舞台への足掛かりとして、2007年の世界卓球選手権ザグレブ大会に初出場しました。翌2008年の広州大会では団体戦に選ばれなかったものの、2009年の横浜大会で銀メダルを獲得。2010年のモスクワ大会では日本の福原愛との試合が注目され、逆転勝利をもたらしましたが、団体戦では敗北という結果です。

2011年のイングランドオープンではシングルスで勝利し、同年5月にはオランダのロッテルダムで行われた世界選手権シングルス決勝において李暁霞を破り、ついに世界チャンピオンに輝きます。その後、ワールドカップでも優勝し、11月には世界ランキングでもトップに立つことになります。

リオデジャネイロオリンピック

2012年のロンドンオリンピックでは、シングルスの決勝で李暁霞に惜しくも敗れ、銀メダルを獲得しましたが、団体戦では金メダルを取得しました。2016年のリオデジャネイロ大会では、準決勝で圧倒的な力を発揮しながらも決勝で再び李暁霞と対戦し、見事に逆転勝利を収め、初のオリンピックシングルス優勝を成し遂げました。この結果、彼女はオリンピック、ワールドカップ、世界選手権での金メダルを手にし、卓球界に名を刻む存在となりました。

また、団体戦でも優勝し、オリンピックの閉会式では旗手を務める栄誉に預かります。2021年には北京大学に進学することを発表し、同時に引退を申し出ました。2022年の北京オリンピックでは聖火リレーのランナーとして参加し、卓球界のレジェンドとしての姿を残しました。

人物

丁寧は同じ国家代表チームの選手・馬龍との関係が深く、10歳からずっと彼とプレーしており、兄妹のように親しい関係です。さらに、彼女の人柄を評価するコメントが多く寄せられており、同じく卓球選手の張継科も「丁寧のような女の子が好きだ」と発言したことでも知られています。

杜丁寧は、スポーツ界での実績だけでなく、チームメイトとの絆や人間関係でも多くの人々の心に印象を残す、卓球界のアイコンとなりました。

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