大慶市

大慶市（ダーチン）

大慶市は、中華人民共和国黒竜江省に位置する地級市であり、市轄区の人口は約136万人（2021年）です。黒竜江省の西南部に位置し、東はハルビン市、西はチチハル市、南は吉林[[省]]と接しています。

歴史

市名は市内の大慶油田に由来します。1959年9月26日、肇州県大同鎮北西の高台子附近で試掘を行っていた「松基三井」が石油採掘に成功し、中国東北地区最初の油田となりました。油田発見が建国十周年直近であったため「大慶油田」と命名されました。満州語由来の他の市とは異なり、漢語由来の地名です。

油田発見後に安達市が設置され、1964年に安達特区、1979年12月14日に大慶市と改称されました。

行政区画

大慶市は、5つの市轄区、3つの県、1つの自治県を管轄しています。

市轄区

サルト区（薩爾図区）
譲胡路区
竜鳳区
紅崗区
大同区

県

肇源県
肇州県
林甸県

自治県

ドルボド・モンゴル族自治県（杜爾伯特蒙古族自治県）

年表

1965年12月28日：綏化専区安達市が地級市の安達市に昇格。竜鳳鎮・サルト鎮・譲胡路鎮を設置。
1974年7月2日：竜鳳鎮が区制施行し、竜鳳区となる。サルト鎮が区制施行し、サルト区となる。譲胡路鎮が区制施行し、譲胡路区となる。
1978年1月27日：譲胡路区がサルト区に編入。
1979年7月16日：サルト区の一部が綏化地区安達県の一部と合併し、大同区が発足。
1979年12月14日：安達市が大慶市に改称。
1980年3月10日：サルト区の一部が分立し、譲胡路区・紅崗区が発足。
1992年8月21日：チチハル市林甸県・ドルボド・モンゴル族自治県、綏化地区肇州県・肇源県を編入。

経済

大慶市は、1959年に大慶油田が発見されて以来、中国最大の油田都市として発展しました。1960年から採掘を開始し、年平均5,000万トン以上を生産し、瀋陽を中心とする東北部のコンビナート地帯を支えました。大躍進政策期においては、「農業は大寨に学べ、工業は大慶に学べ」がスローガンとして採用されるなど、中国を代表する工業都市とされました。

しかし、近年は過度の採掘によって産油量が急速に低下しつつあり、深層採油を行うため採掘コストが高くなっています。2003年の生産量は4,800万トンに減少し、2004年には日本への輸出も停止されました。大慶油田の産出量低下を補填すべく、中国政府はロシア極東地方からパイプラインを敷設しシベリア産原油を輸入し、東北部及び華北地区でのエネルギー確保を計画していますが、同ルートで石油資源確保を目指す日本との資源獲得競争が起こっています。

教育

大慶市には以下の大学があります。

東北石油大学
ハルピン医科大学大慶校区
黒竜江八一農墾大学
大慶師範学院
大慶医学高等専科学校
大慶石油化工総廠職工大学

交通

航空

大慶サルト空港

鉄道

中国鉄路総公司
中国鉄路ハルビン局集団公司
哈斉旅客専用線：（ハルピン）- 大慶東駅 - 大慶西駅 - ドルボド駅 -（チチハル）
浜洲線：（ハルピン）- 臥里屯駅 - 大慶東駅 - 大慶駅 - 大慶西駅 -（中ロ国境（ザバイカリスク・チタ方面））
通譲線：（通遼）-（大慶）

道路

高速道路
綏満高速道路
大広高速道路
国道
G203国道
G301国道

健康・医療・衛生

大慶市には多数の病院が存在します。

名所・旧跡・観光スポット

大慶博物館（中国国家一級博物館）（竜鳳区）

姉妹都市

カルガリー（カナダ）
忠州市（韓国）

出身者

王鎮：陸上競技選手、リオデジャネイロオリンピック男子20km競歩金メダリスト
* 丁寧：卓球選手

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